６９話 ページ19
そしてやっと、口を開いた。
JN「あの女に、刺された。」
『あの女って…ジヨン先生？』
JN「あいつは、刑務所から出てきて、再びお前たちの前に現れた。
そして、Aをナイフで刺そうとした。
それをジョングクが庇ったんだよ。」
ソクジンの胸倉を掴んでいた両手が、力を無くして私の肩から垂れ下がる。
少しずつ、思い出してきた。夢のようなぼやぼやした記憶が、徐々に鮮明になってくる。
グクと結婚して、幸せだった毎日。
そんなある日、突如現れたイ・ジヨンはナイフを向け、私の元へと走って来た。
それをグクが庇って深く刺されて…。
お腹から赤い血を大量に流し、私を見るグク。
�爛魅福�ごめんね。
ヒョンと幸せになってね。��
震える声で、弱々しくそう呟いた後、グクは綺麗な瞳を閉じた。
思い出した。
私を守ったせいで、グクは死んでしまった。
夢の中で聞こえてきた�犹爐覆覆い猫瓩函⊃瓦�張り裂けそうになるくらい悲痛な叫び声は、私の声だった。
涙で視界が歪む。
ソクジンはそんな私の頬に自分の手を添え、微笑む。
JN「思い出したみたいだね。」
『私、グクをっ…。』
JN「大丈夫。ジョングクは死なないよ。
そのために、俺たちはこの時代に来たんだ。
ジョングクを救うためにこの時代に来た。…そうだろ？」
私は声を出せず、何度も頷いた。
JN「未来のAも、ジョングクを助けたいって言っていたし、この時代に来ても、Aは体を張って、ジョングクを守るんだもん。
驚いたよ。」
『…え？』
JN「ジョングクを守るために、階段なんかから落ちちゃってさ。」
『いや、あれは…、』
私はソクジンを守ろうとしていたのに。
けれどその想いは、うまく言葉になって出てこない。
未来のグクへの想いを思い出した以上、ソクジンのことを今までのように好きだなんて言えなかった。
JN「もうすぐ、俺たちは未来に帰る。
その前に、俺はどうしてもAに言いたいことがある。」
『言いたいこと？』
ソクジンの優しい瞳が私を映している。
JN「俺ね、…Aが好きだよ。
ずっと前から…今も、未来も、俺はAのこと、大好きなんだ。」
震える声でそう言うソクジンに、胸は強く締め付けられる。
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しのん。 - とっても面白かったです。こういうお話が書けるの本当に尊敬しまふ！お二人の作品はとても好きなので、お二人のコラボ作品と知って読んだら、明日朝早くからお仕事なのに、最後まで読み切ってしまいました！本当に面白かったです！また新作楽しみにしてます！ (2022年8月10日 4時) (
レス) @page49 id: 5420faf554 (このIDを非表示/違反報告)
KB - ミロさんとまゆう。さん、どっちも最高です!!! (2021年9月20日 23時) (レス) id: 5f0961fe40 (このIDを非表示/違反報告)
coral(プロフ) - めちゃくちゃ泣きました、ほんとに感動しました。是非またお二人のコラボ作品を出して頂きたいです！ (2021年9月7日 20時) (レス) id: 76a1fad787 (このIDを非表示/違反報告)
わたし。(プロフ) - 映画化してほしい。なってもおかしくない！ (2021年4月5日 17時) (レス) id: 373e34b3f9 (このIDを非表示/違反報告)
chi-(プロフ) - 涙目で霞みながら最後まで読みました。素晴らしかったです。ユンギもユンギっぽくてニヤけてしまった。グクのことを思うと辛いけどほんとに良いお話で読んで良かったです。ありがとうございました。 (2020年11月28日 19時) (レス) id: c1d012338f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：君色。
x他1人 | 作成日時：2020年8月13日 22時
