【小説】君の瞳に映る軌跡

第4話　緋繰大河 ページ5

今日も俺は、空(コーナーポスト)から飛んだ。







悪行を働いて、ニンマリした顔で帰路につく。

地方を回るツアーが今日で終了し、仲間たちと一緒に車に乗り込んだ。

それが、半日前の話だ。


白いパーカーを着て、夜のネオンを背に、休日を楽しむ。

行きつけの酒場に入って、顔見知りに会釈して、奥の方まで行く。

キッツい酒をそのままにして飲む。

心拍数と体温が上がる心地よい環境の中でも、考えるのは、戦いの事だった。


やっぱり、思い出すのは、ライバルのこと。

赤い毛をして、顔に十字傷のある、男。

会場にいる、着飾った女の子達とは違う。

勿論、ソイツは、男だ。レスラーなんだし。


ああっ、考えれば、考えるの程、変になりそうだ。


きっと、酒のせいなんだろう。
そう思おうと思った。

続く お気に入り登録で更新チェックしよう!

最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している


←第3話 結城 昴流

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す