片思い8 ページ8
そしてその日の夜。
私達はゲームをする為、悟の部屋に集まっていた。
「桃鉄しよーぜ！」
悟が手を挙げて我一番に言った。私はまぁいいが一葉は嫌だったようで、不満の声を漏らした。
「私嫌よ、前もやったし」
「あ？」
「ええ？」
『喧嘩しないでよ…』
そう言うも止められないのがこの二人である。
彼らは案の定、喧嘩をし始めた。もう面倒臭いの域を越えそうだ。
…でも、ちょっぴり羨ましくもあるんだよね。
そう思いながら彼らを眺めていると、硝子にくいと袖を引っ張られた。
「あいつらは放っておけばいいだろ？それよりお菓子何買ってきたんだ？」
『あ、お菓子？えっとね＿＿』
悟と買いに言ったお菓子や飲み物を硝子に見せていると、確認し終わった傑がこちらにやってきた。確認というのは、担任の夜蛾先生の動向をだ。
夜更かししてるってバレたら拳骨落とされるからね。一回落とされたことがあるけど、あれは痛かった。
『硝子はこれ、傑はこれね』
「ありがとう」
「…A、私はどうして子供ビールなんだい？？」
『安かったからだよ』
そう言えば、傑は「そ、そうか」と子供ビールをじっと見つめ、硝子はブハッと吹き出した。そうしていると、後ろから喧嘩声が聞こえなくなり、ドンっと地面に何かが落ちたような音がした。
なんだなんだと振り返ると、
「いって……っ」
「いた……っ」
一葉が悟に押し倒されていた。
二人は互いを見合って息を飲んでいる。ピクリとも動かない。
私は無意識に、手に持っていた飲み物をギュッと握る。
＿＿嫌、見たくない。
なんで？
どうしてこんな状況に。
目を逸らしたいのに、なぜか目を逸らせない。
嫌、嫌、嫌。
なんで一葉がそこにいるの＿＿＿
「君達何しているんだい？」
そんな傑の声に、ハッとする。すると二人も同様にハッとしたようで、「どわっ！？」と勢いよく離れた。彼らの頬は林檎のように真っ赤だ。
「いちゃつくなら外でやれよー」
『…っそうだ、そうだー！』
それに硝子が煽るように言ったので、私も便乗して囃し立てた。
歪んだ気持ちを隠すように、
この恋心を悟られないように、
ただ、いつものように。
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AО777 - しろりんさん» 数字の振り間違いご指摘ありがとうございました。助かりました…！ (1月16日 22時) (
レス) id: e34a889bc1 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - AО777さん» ２０話が抜けてます。 (1月15日 17時) (レス) id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
AО777 - 琥珀さん» コメントありがとうございます！オチについてですが、現在未定といったところです。思い悩んでいるところですね。はっきりお答えできず申し訳ありません。そして、応援していただけているとのこと、とっても嬉しいです！励みになります…！ (12月26日 10時) (レス) id: e34a889bc1 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - コメント失礼します！答えにくい物でしたら濁して頂いて構いません🙇️質問なのですが、オチは五条さん、夏油さんどちらのご予定ですか…？作者様の書く世界観が大好きなので、どちらでもちゃんと追って読みます☺️これからも応援しています！ (12月26日 8時) (レス) @page19 id: 2c6daaf2a5 (このIDを非表示/違反報告)
AO777 - LuNaさん» うおぉぉ…そう言っていただけて死にそうです…（泣）性癖に刺さっていただけるとは…。コメントありがとうございます！ (12月7日 5時) (レス) id: c3c7964942 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AO777 | 作成日時：2023年11月25日 21時
