片思い1 ページ1
「ちょっと悟っ！！私のシュークリーム食べたでしょ！？」
「はぁー？食べてねぇし〜？」
「うわ、うっざ！」
今日も、同級生の五条悟と
これがいつもの光景、いつもの会話。
私もまたいつものように左側の席に座る美人、家入硝子と静観していると、右側の席に座る夏油傑がニコニコと胡散臭い笑みを浮かべて二人の間に割って入った。
「こら二人とも。やめるんだ」
「あ''ぁ！？うるせーよ！前髪！」
「そうよ！邪魔よ、前髪！」
「……」
傑はそれに笑顔で固まる。こめかみに青筋を浮かべて今にもキレそうだ。何回目かね、これ。
…ま、そろそろかなぁ
そしてここで、私の登場だ。立ち上がると傑と同じく彼らの間に割って入る。そして『はいはい〜』と言いながら二人を引き剥がした。
「おま、何すんだよ！」
「邪魔しないでよ、A！」
『二人ともうるさい。本当にしょうもない。一葉、私のシュークリームあげるから』
「えっ、マジ！？」
ちょうど買っておいたシュークリームを渡すと、彼女は目をキラキラと輝かせながら「ありがとう」と受け取り、すぐに頬張る。
その姿は可愛いの一言に尽きる。キャンキャンツンツン騒がしい、いつもの彼女を知っている人がこれを見たら惚れるだろうね。
そう、例えば
「……」
先程まで彼女と言い争っていた張本人の、五条悟とか。
そんな悟を見て、今まで静観していた硝子がフゥと煙を吐いて、ケラケラ笑う。
「うわ、また一葉に見惚れてるのウケる」
『本当それ〜』
そして私は同調する。すると悟は顔を真っ赤に染め、冷や汗を垂らした。
「は、はぁ！？何言ってんだよ！」
「嘘が下手だね」
「〜っ！」
そして傑にトドメを刺されて何も言えなくなっている。
…報われないなぁ
いかにも図星といった表情をする悟を見てそう思う。
悟は一葉が好きで、一葉は悟が好き。そんな綺麗な両片思い。
そして、その関係の近くにある私の片想い。でもね、そこに私は入っちゃダメ。綺麗なその恋をドロドロに汚してしまう。
きっと私の片想いは報われない。
でも、
…恋って片思いの時が一番楽しいって言うけどさ、
私は全然楽しくないんだよね。
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AО777 - しろりんさん» 数字の振り間違いご指摘ありがとうございました。助かりました…！ (1月16日 22時) (
レス) id: e34a889bc1 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - AО777さん» ２０話が抜けてます。 (1月15日 17時) (レス) id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
AО777 - 琥珀さん» コメントありがとうございます！オチについてですが、現在未定といったところです。思い悩んでいるところですね。はっきりお答えできず申し訳ありません。そして、応援していただけているとのこと、とっても嬉しいです！励みになります…！ (12月26日 10時) (レス) id: e34a889bc1 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - コメント失礼します！答えにくい物でしたら濁して頂いて構いません🙇️質問なのですが、オチは五条さん、夏油さんどちらのご予定ですか…？作者様の書く世界観が大好きなので、どちらでもちゃんと追って読みます☺️これからも応援しています！ (12月26日 8時) (レス) @page19 id: 2c6daaf2a5 (このIDを非表示/違反報告)
AO777 - LuNaさん» うおぉぉ…そう言っていただけて死にそうです…（泣）性癖に刺さっていただけるとは…。コメントありがとうございます！ (12月7日 5時) (レス) id: c3c7964942 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AO777 | 作成日時：2023年11月25日 21時
