決闘！ ページ29
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秘密の部屋の危険から自身を守る術を学ぶために『決闘クラブ』を開催する——そんなお知らせが学校中を駆け回ったのも束の間、教室はわくわくした表情の生徒でいっぱいになっていた。
教室の中央に用意された細長い壇上でマルフォイくんとポッターくんが向かい合っている。
ほんのちょっと前にスネイプ先生は魔法でロックハート先生をものの見事に吹っ飛ばした後、今度は「生徒に実践させる」と言って隣のマルフォイくんを指名したのだ。
思わず「大丈夫？」と私は聞いたものの、自信満々に「勝つさ」と言って壇上に上がってしまったマルフォイくんの背中に「いや心配してるのはそこじゃない……」と複雑な心境で眺めるしかなかった。
ぴりびりとした雰囲気に首をすくめていると、ロックハート先生がカウントダウンをはじめた。
「1、2……」
「『Everte Statum』」
3、に行く前にすでに呪文を唱えたマルフォイくんに私は「うわあ」と声を漏らす。
「マルフォイくんって感じ……」
でもポッターくんも負けていない。素早く立ち上がると杖を向けて「『Rictusempra』」と叫ぶ——今度はマルフォイくんが吹っ飛ぶ番だった。
「……ふふふ」
ちょっと面白い。コメディ映画みたいに音を立てて尻餅をついたマルフォイくんをくすくす笑っていると、彼は険しい表情で私を睨んでポッターくんに向き直ると、「『Serpensortia』」杖を振った。
「わあ」
ステージの上に長い胴体をくねらせた蛇が出現し、一瞬その場にいた全員が怯む。
でもポッターくんはマルフォイくんの出した蛇に怖がるどころか、蛇に何かを語りかけるように口を動かしてその動きを大人しくさせると、結局スネイプ先生の魔法によって蛇は跡形もなくいなくなってしまった。
「——おつかれさま！」
授業が終わり、決闘が終わったマルフォイくんに駆け寄ると彼は苦々しい表情で「どうせ適当に喋ってただけだ」とか「あいつがパーセルタングなんてありえない」と、さっきのポッターくんを思い出してぶつぶつ言っているものだから、私は苦笑いを浮かべた。
「まあまあ。誰にも怪我がなくてよかったよ」
「……そういえば君、さっき僕を見て笑ってたな？」
「……」
「おい逃げるな馬鹿」
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ねこ(プロフ) - この出会いにありがとう さん の花言葉の意味がとっても素敵で相手のことをとっても大切に思っているのが伝わってほっこりしました(՞ ܸ. .ܸ՞)︎♡ 素敵な作品をありがとうございます.ᐟ.ᐟ (11月20日 0時) (
レス) @page44 id: 2eaa5d84c7 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - ぽんずさん» コメントありがとうございます！素晴らしい賞を頂けて嬉しいです…！笑 ぽんず様こそお身体に気をつけて、これからも更新を楽しみにお待ちいただけたら幸いです。 (2023年3月17日 22時) (レス) id: be1363d7b2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず(プロフ) - 初めまして！このお話の更新が出てるととっても嬉しくて毎話キュンキュンしてます！ホグワーツでこれがやりたかった夢大賞No.1ですありがとうございます！！！ご自愛ください！ (2023年3月17日 21時) (レス) @page46 id: 7bdddba4b2 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - 雨中と猫。さん» ありがとうこざいます！ほのぼの柔らかい雰囲気を目指して書いていたのでそう言っていただけてとっても嬉しいです…！遅筆ですが更新を楽しみにお待ちいただけたら幸いです。 (2023年3月2日 21時) (レス) @page8 id: be1363d7b2 (このIDを非表示/違反報告)
雨中と猫。(プロフ) - 本当に今さっき作品を見つけて読まさせて頂きました新参者です……！マルフォイくんとの緩やかでほのぼのとしていながら心があったかくなるお話がめちゃくちゃ可愛くて素敵です！続き楽しみにしております、お身体壊さない様更新頑張ってくださいー！！ (2023年3月2日 21時) (レス) @page23 id: d60c007837 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル | 作成日時：2023年2月26日 0時
