なかよくなりたい ページ3
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朝。翌日の一限目、魔法薬学の授業がはじまる5分前のこと。彼の隣の席が空いてるのを見つけて、「マルフォイくん、おはよう！」と小走りで駆け寄った。
「…………」
「えっ……」
「……もしかして私の名前忘れちゃった？」
挨拶が見事に無視されてしまって、私は首を傾げる。でも、マルフォイくんみたいな人が私みたいな庶民の存在を簡単に覚えてくれるわけないかぁ。
「えっとね、ハッフルパフのカ……」
「おい、忘れてないからやめろ」
仕方ないので最初から説明しようと口を開いた私を手で制して、マルフォイくんはうんざりしたように肩をすくめた。
「……おはよう、カミシロ」
「うん、おはよう！」
嫌な顔をしつつも挨拶を返してくれたことが嬉しくて、思わず口角が上がってしまう。にこにこしながら席に座って教科書の準備をしていると、つまらそうな、そして心底意味がわからないとでもいう風な声でマルフォイくんが聞いてきた。
「君こそ、僕が昨日言ったことを忘れたのか？」
「？」
「もう二度と君の顔は見たくないと言ったはずだけど」
そりゃあ、マルフォイくんに言われたことはちゃんと覚えているけれど。積み上げた教科書の上に顎を乗せて、私は口を尖らせる。
「えー、だってせっかく同じ一年生なんだもん」
羊皮紙のざらざらとした感触を頬に感じながら、首を傾げてマルフォイくんの瞳を見つめる。冷たくて翳りのある灰色が綺麗だった。
「私はマルフォイくんと仲良くなりたい、です」
「……勝手にしろ」
「やったー」
よし、一歩前進。なんかもう逆に嫌われてるような気もするけれど、最初はとりあえずたくさん話しかけて私のことを覚えてもらおう！、という作戦である。
授業が始まり、スネイプ先生の言葉を必死にノートに書き留めつつ、頭の中はこれからの計画でいっぱいになってしまう。まずは沢山お話しして、次は一緒にご飯を食べて、それから、それから……。
「えへへ……どうしようかな……」
「……カミシロが授業に集中していない罰としてハッフルパフを5点減点とする」
「はっ……！？」
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ねこ(プロフ) - この出会いにありがとう さん の花言葉の意味がとっても素敵で相手のことをとっても大切に思っているのが伝わってほっこりしました(՞ ܸ. .ܸ՞)︎♡ 素敵な作品をありがとうございます.ᐟ.ᐟ (11月20日 0時) (
レス) @page44 id: 2eaa5d84c7 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - ぽんずさん» コメントありがとうございます！素晴らしい賞を頂けて嬉しいです…！笑 ぽんず様こそお身体に気をつけて、これからも更新を楽しみにお待ちいただけたら幸いです。 (2023年3月17日 22時) (レス) id: be1363d7b2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず(プロフ) - 初めまして！このお話の更新が出てるととっても嬉しくて毎話キュンキュンしてます！ホグワーツでこれがやりたかった夢大賞No.1ですありがとうございます！！！ご自愛ください！ (2023年3月17日 21時) (レス) @page46 id: 7bdddba4b2 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - 雨中と猫。さん» ありがとうこざいます！ほのぼの柔らかい雰囲気を目指して書いていたのでそう言っていただけてとっても嬉しいです…！遅筆ですが更新を楽しみにお待ちいただけたら幸いです。 (2023年3月2日 21時) (レス) @page8 id: be1363d7b2 (このIDを非表示/違反報告)
雨中と猫。(プロフ) - 本当に今さっき作品を見つけて読まさせて頂きました新参者です……！マルフォイくんとの緩やかでほのぼのとしていながら心があったかくなるお話がめちゃくちゃ可愛くて素敵です！続き楽しみにしております、お身体壊さない様更新頑張ってくださいー！！ (2023年3月2日 21時) (レス) @page23 id: d60c007837 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル | 作成日時：2023年2月26日 0時
