ダイヤのA 来年も再来年の春も君と迎えたい 小湊亮介

愛 謝る相手 ページ43

亮「A…」


『私はいなくならないよ』


『パパがそんなんでどーするの！！』


『じゃないと…あたし…頑張れない…よ…』






俺を1人に、俺達4人を置いていかないよな…？





鳴「兄ちゃん」



亮「鳴…愛菜たちは…」


鳴「母さんが面倒見てる」


亮「そうか…」



鳴「…あのさ、こんな時に言うのもあれだけどたまには、愛菜たちの面倒っつーか、顔見せてやってよ」



亮「え？」



鳴「愛菜が1人で抱え込んでるんだよね」



昨日の夜のこと、






鳴(３人とも寝たかな〜っと)





？「だい……ぶ……だ……じょ…」



鳴(？？？)




涙を流す愛菜がいた。




その姿はとても姉ちゃんそっくりだった。



愛「だいじょうぶ…だいじょうぶ…ままは帰ってくる…この子たちには…悟られないように…しっかり…しないと…」



鳴(！！！)



バンっ



愛「！？…鳴ちゃ…？！」




愛菜を強く抱きしめた



鳴「…兄ちゃんも姉ちゃんもお互いのことになると周りが見えなくなんだ。だから許してな？姉ちゃんはまだ無理かもしんねーけど、兄ちゃんは顔出すように言うからさ」



愛「だめ！」



鳴「なんで？」



愛「私、ままから聞いてるもん！！ママのママのお話！！！だからだめ！ぱぱはままのそばにいなきゃだめなの！」



鳴「…そっか。でも、一応兄ちゃんには言うぜ？こんな調子じゃ愛菜が倒れる」


愛「うん…」


鳴「よしよーし〜俺とねるか？」


愛「すぅー…すぅー…」


鳴「単純な所もそっくりだ…」







．





鳴「って事があったんだよ、兄ちゃん」


確かに周りが見えていなかった。Aしか見てなかった…



亮「ごめん」




鳴「あやまんなら…」



亮「？」





ヒョコッ




亮「！！」




鳴「俺じゃなくて、愛菜じゃねーのか？兄ちゃん？？」



亮「あい…な…」

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