彼女はロックを聴かない

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それから数日が経ち今日もいつも通りキミに挨拶をする





風「おは……よ」




『あっ、おはよう…』






声をかけた時にすぐ気が付いた




なんか今日元気なくね？




ボーッと一点を見てて俺の声に反応してすぐ笑顔を作っていたけれど



いつもと違うのは丸わかり





でも どうした？ なんて聞いてもきっとキミは答えない




なんでもないよ、ってまた笑うだけ







そんなこともすぐ予想できてしまうくらい仲良くなれたことは嬉しいけど


そこまで踏み込める関係じゃない自分の立ち位置がもどかしい







それから時間が経っても元気がないのは相変わらずで気付けばもう昼休み






友達の輪に加わることもなく席でまた一点を見つめている





なにが原因でこんなに元気がなさそうなのか、そんなこと考えたって分からないけど


元気付けてやりたいという気持ちは時間が経つにつれて増すばかり







コンコン、と机を叩けば ハッとして顔を上げる







『え、なにっ』



風「AとBどっちがいい」



『…え？』



風「だから、AとB。どっちがいい？」






いきなりの質問に口をぽかんと開けて固まっている









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