続・角砂糖の恋 ３

106 ページ16

.






『あのね勝利くん、実は…』





昨日のことを話すとだんだんと顔が怖くなっていく






勝「…ふざけんな」




呟いた言葉に相当の怒りが感じられる





勝「ちょっと話してくる」






歩き出そうとする勝利くんの腕を慌てて掴む




この勝負がなくなったら高宮さんのきっかけもなくなってしまう



菊池先生とのデートはおかしいけど、でも高宮さんが…






『私が勝てばいいだけだからっ！頑張るから！』




勝「頑張ったとしてももし負けたら？」





いつになく鋭い勝利くん





勝「Aが高宮のために頑張りたいのは分かるけど、それに風磨くんまで便乗するのはおかしいじゃん」




『ま、まぁ…』









「…風磨くんも結構本気なんですけどー？」




声の方を見ると体育館の入り口に寄りかかってこちらを見ている菊池先生





勝「ねぇどういうこと？ふざけるのもいい加減にして」




風「ふざけてねーよ。分かんだろ」







しばらく無言のままお互いを睨み合う








風「高宮と同じように俺にもきっかけくんね？

昨日も言ったけど勝利との仲を裂こうとは思ってない。

ただ清水を諦める自分自身のきっかけ、俺もほしいんだよね」









.

107→←105

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す