キミは神様。

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「そら、目の前にしたら食べたいやん」


アイスを注文して、
席に着いたら。


ふって顔が近付いて、ドキッとなる。


「人前で神様言うたらあかん。
智って呼び？」


耳元にこそって言われた。


とも。


そんな、いきなり、無理。


「かっ、神山先輩でもいい？」


「あかん。
そんなん後輩みたいやん」


「後輩なんだけど」


「屁理屈はええねん。
今は彼女やろ？」


頭、手のひらでぎゅうって押さえてくる。


胸がずっときゅんて言って、うるさい。



６年前に初めて会った時は、
こんな気持ちになるなんて、
到底、思えなかったのに。


高校の時はなんでも話せて、
素の自分をさらけ出せたけど、
今は到底無理だなあ。


「と、智。
ありがと。
美味しい」


アイスのお礼、まだだったから。


そしたら、神様、真っ赤になった。


自分から名前で呼べって言ったくせに、
可愛いの。




その後はお買い物デート。

洋服やアクセサリー見たり、
すっごく楽しい。


「A、これつけてみ？」


帽子、頭に乗っけてくる。


「似合うわ。
可愛い」


私を見て、満足そうに目を細めた。


神様は、女の子に慣れてるから。

きっと過去にも彼女がいたんだろうな。


ちょっとやきもち。


でも、神様ほどじゃないもん。


会社で小瀧君と少し話してただけで、


「なんもされてないな？
どっこも触られてへん？」


しつこく聞くの。

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