キミは神様。

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帰り道、いつものように、
俺を追っかけて来るんかと思ってたのに。


小瀧と二人で帰るて言うから、
なんか、肩透かし食らった気がして。

妙に落ち着けへんわ。



AAは、
突き抜けて明るくてうるさいわけでもないねんけど、話が尽きひんいうか。

うんざりしつつも、つい返事してまうことが多くて。


駅までの道て、こんなに遠かったっけ？









それから一ヶ月。


あの猛アピールは幻やったんか？言うほど、
あいつは俺のことなんか忘れてもうたみたいや。


前に理想のタイプを聞かれて。


「同い年で、身長差が俺と15センチで、
星座は射手座の子」


て、適当に言うた時の、
あいつの寂しそうな顔が浮かんでくる。


そう言うたら諦めてくれるかなて、
短絡的に考えただけ。


あいつは俺よりも２年後輩で、
浪人してるらしいから、
年は１歳下。

身長はなんぼやろ？

割と高めやから、１６０はありそうや。

てことは、絶対に１７０の俺と１０センチも変われへん。


質問にそう答えてから、
あっちの方が俺を避けてるように見える。


仕事の時はもちろん、
ちゃんと話してくれるねんけど。


無視されてる状況は、結構きつい。



定時ぎりぎりの夕方のオフィス。


「あの神山先輩、これ・・・」


やっと、声かけてきてくれた。


「デザイン画、もう出来たん？
早いな。
偉いやん」


あまりにもほっとして、
勝手に声が優しいなってもうたかも。


年に一度の、
クリスマスのジュエリーイベント用の新商品のデザイン画。


俺がこのイベントのデザイン部門の責任者やねん。


はじめて、こんな大役を任されたから、
かなり気合が入ってる。



Aのデザイン画は、
可愛いらしい、
華奢なピンキーリング。

カップルでお揃いになるペアの商品。

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