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21話 ページ24

ようやく授業が終わって、私は待ちに待った部活をしに体育館へ走った。
後ろで心愛の声がした気がしたが無視。

「おい」

低い声で呼び止められる。
誰だこんな時に止めるのは!!と思って振り返ったら深淵先生だった。
わーお。

「廊下は走らない」

ノートでぱこんと軽くはたかれる。
…やばいもうこれだけで幸せ。

「…どうした?」

ぼーっとしていた私を先生は心配そうに見る。
私はあわてて手を振った。

「いや別になんもないです!」
「そうか。気をつけろよ」

先生はちょっと笑って職員室のほうへ歩いて行った。
やだもうイケメン!!
私は体育館へ走った。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「A、お前ポジション変更」

練習後、先生に呼び出されてそんなことを言われた。
ちなみに呼び出されたのは私だけではないのでそこまでときめかない。

「え?」
「SGに変更」

SG(シューティングガード)は遠いところからシュートを打つ係…みたいな感じだ。
ちなみに私は今までゴール下でのシュートばかりだった。

「なんでですか」
「今のポジション向いてないから」

…少なからずショックを受けた。
割と頑張って練習してきたつもりだったから、その言い方はないだろうと。

「おい泣くな。…お前はロングシュートがうまいんだ」

泣いてない!!

「…ロングシュート?」
「おう」

確かに楽しいからロングシュートの練習結構してたけど。
試合中とかはほとんど打たない。

「とりあえずガンガン当たられると腰抜けるタイプだからお前はインサイド向いてない」
「なんでまた落ち込ませるんですか」
「別にそんなつもりはない」

先生は少し笑っていたが、急に厳しい表情になって口を開いた。

「あと、このまま上達しなかったらスタメンから外す」
「…え?」
「お前の他にも上手いやつはたくさんいる。そんくらいわかるだろ」
「……はい」

またもやショックを受けて返事をすると、先生は私の頭をボードでぽこんとたたいた。

「いたっ」

本日二度目である。(蹴られたのも含めれば三度目)

「でも伸びる可能性も高い。期待してるからな」

そういって先生は微笑んだ。
…飴と鞭の使い分けが上手な先生だ。

22話→←【オマケ】美容講座、髪の毛編。



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紫苑(プロフ) - うちの先生に地味に似ててめっちゃドキドキする、、! (2019年10月12日 0時) (レス) id: 97657b2818 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり - 続きを楽しみにしています! (2019年9月29日 20時) (レス) id: 53e0d56435 (このIDを非表示/違反報告)
みかづき(プロフ) - すごい面白いです…!更新楽しみに待ってます! (2019年4月21日 21時) (レス) id: 46965b36a8 (このIDを非表示/違反報告)
rena(プロフ) - 忙しいとは思いますが更新楽しみに待ってます (2019年1月11日 14時) (レス) id: f6179e8ebe (このIDを非表示/違反報告)
eightwest1112(プロフ) - 続き気になります!更新期待してます(><) (2018年5月26日 10時) (レス) id: d4fd760440 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:タケノン | 作者ホームページ:http  
作成日時:2015年9月27日 14時

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