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安田の家のおじいちゃんの親友の息子さんで、
お父さんの親友やった、
雅仁さん言う人が、私の本当の父親。
母親は私を産んですぐに亡くなって、
実の父の雅仁さんも、
病気で死んじゃって。
お葬式の後、
身寄りのない私を不憫に思って、
優しいお父さんは連れて来てしもうてん。
それから、そのこと、
誰も何にも言わんから。
章ちゃんだけは知らんまま。
ただ、母親いうんは特別なせいかな。
章ちゃんも、
お母さんとだけは、
私が血が繋がってないて、
なんとなく思うてるみたいやった。
雅仁さんが、
亡くなった私の実の母親に贈ったダイヤの指輪。
それだけが、ほんまの親の形見。
幼い頃から、
章ちゃんは、
本物の弟のように、私に懐いてた。
いつからやろう。
あの子の私を見る目が、
ただ姉を慕うもんやなくなったんに気付いたんは。
確かに感じたんは、
二十歳の時。
章ちゃんはまだ、
１６のほんの少年やったのに。
蒔田と初めて関係を持った、あの夜。
震えて泣いてる私を抱きしめた章ちゃんは、
確かに、
嫉妬と、
愛しみの間で揺れてる男の目をしてた・・・
やから私、
蒔田さんの女になった。
章ちゃんのこと、遠ざけるために。
姉として、弟の幸せを願って。
やけど、いつからやろう。
私の方が、
男としての章大を求めるようになっていった。
こんなに薄汚れた女が、
純粋で穢れのない、
章大に愛される資格もない。
それに気付いてしまったから。
私は壊れた人形になった。
心臓患ってた蒔田さんは、
駆けずり回って、
何社も当たって、
芸能事務所の人に、
章大の歌を聴いてもらえる手はずをつけてくれてん。
死ぬまでに、
なんとか私の夢を叶えてやりたいて。
小さいつてを頼っては、
奔走してくれてた。
あの人は強引やけど、
純粋なところもあるし、
そんなに悪い人やない。
章ちゃんはあの人のこと、
私を無理矢理襲ったて勘違いしてるみたいやったけど・・・
妾になる、
交換条件があったこと、
どうしても、言われへんかった。
章ちゃんは優しいから、
自分を責めて、苦しむ。
そんな顔、見たくなかったから・・・
隠し続けてきた秘密、
なんで、今になって、
知られてしまったんやろうか。
章大はもう、
私が思うより、ずっと大人の男になってた。
逞しい腕で抱いて、
優しい声で囁いて、
名前を何度も何度も呼んでくれた。
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みき(プロフ) - やすくんの君がため。また読みにきちゃいました(//∇//)色んなやすくんをfoolさんの作品で読ませて頂けて幸せです！ (2020年11月20日 21時) (
レス) id: eb998853f9 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 焼き直し、ありがとうございます。新しい作品として読めました！切なくて、でも2人の愛をすごく感じました！ (2019年11月7日 16時) (レス) id: ad46af1069 (このIDを非表示/違反報告)
亜季(プロフ) - 焼き直しで初めて読んだので、私にはありがたかったです。切ないけどハッピーエンドで良かった！ (2019年10月30日 22時) (レス) id: a8bccc7358 (このIDを非表示/違反報告)
ひ み さ(プロフ) - 焼き直し、お疲れ様です(*^^*) 新鮮な気持ちで読ませて頂いてます♪ (2019年10月28日 21時) (レス) id: 6eb2ce4a4e (このIDを非表示/違反報告)
ぷーかは年中無休。|´-`)(プロフ) - すばるくんの話、感動で泣いてしまいました…とてもいい作品でした… (2018年3月26日 23時) (レス) id: cb0b6d334f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2017年9月18日 6時
