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story-31 ページ35

YOU

_ _ _







目「俺はAの事が好きだよ」




そう蓮が言った瞬間、心臓がドクンと跳ねた。


全身に血が駆け足で巡り、心臓に運び込まれていく。


額に変な汗がじわりと浮かぶ。



うまく彼と目が合わせられない。




目「Aを誰にも渡したくない。っていう好き」



あぁ…違うよ、違うの蓮。

その気持ちは違うの。



《SnowManとお近づき済みキラキラ人生!》

急に神様の言っていた言葉かフラッシュバックする。



これは偽りの私の人生で

その気持ちは神様が作り出したもの。



蓮が思う私への"好き"は、作り物。


だから…………。



ふと顔を上げると、蓮と視線が合う。
彼は悲しそうな顔をしていた。


『……蓮、』


言わなきゃ、その気持ちは違うんだ、って。
蓮の思う私への"好き"って気持ちは自分自身のものではなくて、作り出されたものだって。

そう、私のわがままで作り出されたものだって。




『蓮はアイドルで……私はただのマネージャー。
今までも、これからもずっとそう』



でも、言えなかった……。


今までの貴方との関係を崩せなかった。




目「それがAの答え?」


じっと見つめる蓮を見る事が出来ず、私は下を向きながら返事をするので精一杯。



目「…わかった。でも俺、諦めてないよ」

彼は最後にそう言い残して、私の家を後にした。






『うぅ………うっ……』


床にポタポタとシミが出来ていく。


色んな感情と気持ちで心は掻き乱され、苦しくて息ができない。



彼が私に好きと言った事も
その気持ち自体が作り物だという事も
それを私が全部全部作り出したという事も
そしていつか、この人生が消えて無くなるという事も


終わりがある事を思い出したくなくて
ずっと奥底に隠してきた。

これが私の人生だったんじゃないかと思おうとした時もあった。


でも違う。


彼らとは、ファンと推し。この関係性でしか繋がった事がなかった私が
急にこんなに素敵な所に居れるわけがない。



彼らの気持ちを勝手に作り出したのは
自分自身なんだと気付きたくなかったんだ。




『私……最低じゃん…っ』




私はその日、涙が枯れるほど泣いた。

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設定タグ:SnowMan , スノーマン , 目黒蓮   
作品ジャンル:恋愛
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ぺーすと(プロフ) - ゆーさん» 素敵なコメントありがとうございます^ ^♡不器用な目黒君が自分の気持に気付くまで見守っていてあげて下さい♡ (2022年1月30日 19時) (レス) id: 67746b69ee (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - とっても面白いです!目黒さんが自分の気持ちに気付くのはもうすぐでしょうか?更新応援してます!頑張って下さい!楽しみにしてます! (2022年1月30日 18時) (レス) @page21 id: 15fb921166 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぺーすと x他1人 | 作成日時:2022年1月28日 7時

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