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天元side
Aの言葉を聞いて驚いた…
だって今まで本人からは、そんな事一言も聞いてなかったし
話してくれてた理由を口にした時だって、嘘なんてついてる様子もなかったから
俺を守りたいなんて…そんな事考えてるとは思ってもみないだろ
A「私達の周りには、私達の事を理解して…暖かく見守ってくれる人達が多くて救われたけど
人の数が増えれば増える程…それが近しい人じゃ無ければ余計に、きっと厳しい意見を向けてくる人は居ると思うんです
けど…何も知らない人達に好き勝手言われて、私が天元さんをずっと好きだった気持ちや
一緒に過ごしたあの頃の幸せな時間も……何よりも、こんなにも素敵な人を…批判なんてして欲しくない…っ
誰の言葉にも否定されたくなかったんです…させたくなかった……だから…」
俺の服の裾をぎゅっと握り締めながら必死に伝えてくれるAの目は、どんどんと潤みを増しながら今にも溢れそうで
天元「……馬鹿だな…Aは…」スッ
A「…っ」
俺の手が 柔らかいAの髪に触れると、Aは段々と落ちていた視線をゆっくりと上げて目を合わす
儚くて、柔くて…こんな小さな体で、必死に守ろうとしてくれていたんだな……でも…
天元「…そんな理由なら、俺は隠す必要なんて無い…
Aの為なら百歩譲って我慢もするけど、俺なら大丈夫だよ」
A「でも……っ」
天元「A、忘れたか?…俺がAのご両親に挨拶に行った時の事」
A「……え…」
天元「本当なら教え子に手ぇ出すなんて…周りに批判されて教師失格だって言われても、文句も言えねぇし反論も出来ねぇ
でも、俺だって同じ気持ちだよ…
俺達の事対して知りもしない奴から何言われたって屁でもねぇ
あの時Aに気持ちを伝えた事も、一緒に過ごした時間も…Aを愛した事だって
何一つとして後悔なんかしてないし、寧ろ誇りにすら思ってる
いくら周りに批判されたって、お前と一緒に居られるなら何言われたって構わない
だから……俺の為なら、関係を隠す必要なんて無いんだよ
俺の気持ちはずっと変わらない…Aを愛してる……」
A「…〜っ」グスッ
天元「はは…っ…泣き虫だな」クスッ
Aをぎゅっと腕の中に包みながら、今まで過ごして来た日々を思い返す
きっと俺はこの先何年…何十年経っても、どんな事があっても
今と同じように答えられるって自信がある
この愛おしい温もりを感じ続けられるのなら、永遠に……
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レモネード - 机に向かって書く物といえば、もうあれしかないよね。いよいよ結婚式かぁ〜。みんなと会うのも久しぶりなんだろうなぁ。カナヲや梅ちゃん、アオイちゃんも来てくれるよね。さらに可愛くなっていてほしいなぁ。 (2022年1月6日 15時) (レス) @page50 id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
P(プロフ) - レモネードさん» 天元さんとお父様の擦れ違いの様な物が、少しずつ糸を解くように解れて行って…お互いに歩み寄り始めて良かったですね(^^)次章はいよいよ結婚式…宇髄夫婦のみならず、他のメンバー達も大集合の回になります! (2022年1月5日 23時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - お父様はあんまり感情を表に出すのが苦手だったんだね。でも、二人の写真を見て喜んでくれてよかった〜。 (2022年1月5日 1時) (レス) @page49 id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
P(プロフ) - レモネードさん» 天元さんから見たお父様像は明らかにされていましたが、お父様は 天元さんの事を ずっとどう思っていたのでしょうか…?この結婚式を機に、また二人の関係が前進するといいですね!こちらこそ、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします(^^) (2022年1月3日 21時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - 天元さんのご両親、特にお父様とは子供の頃は嫌悪感を抱いていたけど、今はどう思っているんだろう……。もう少し話し合いが必要だね。年が明けたね。今年もよろしくね。 (2022年1月3日 0時) (レス) @page46 id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:P | 作成日時:2021年12月5日 23時