君と描く物語-番外編-

＃３１ ページ31

私の知らない、天元さんの過去の話…
出会う前の天元さんを知ってる三人から聞く話はとても新鮮

天元さんの話だけじゃなく、これから付き合って行く三人の話も聞いていて楽しいと思えた

A｢…ん？さっき まきをさんと雛鶴さんはお見合いで…って仰ってましたけど、須磨さんは違うんですか？｣

須磨｢え…っ｣ｷﾞｸｯ

まきを｢あー…須磨も一応はお見合いなんだけど…｣

雛鶴｢ふふ…あれ(・・)は中々 衝撃的だったわね｣ｸｽｯ

A｢…？｣

まきを｢本当は須磨の婚約者の四男の当初のお見合いお相手は、須磨の妹だったのよ

それを、自分がお見合いしたいって酷く泣き喚いてね〜｣

A｢えぇ！？須磨さんは…その方の事がお好きだったんですか？｣

須磨｢うん……/// それもあったし、宇髄家は同じ家から二人以上 お嫁さんはとらないから…

先に婚約の決まったまきをさんや雛鶴さんと家族になれるチャンスはそれしかないと思って必死で……///｣

A｢須磨さん、可愛い…！｣

須磨｢…！Aちゃん、良い子〜！｣ｷﾞｭｯ

A｢わぁ…///｣

須磨さんの熱い行動力に感動していたら、その反応が嬉しかったのか
須磨さんが私にぎゅっと抱き着いて喜んでくれた

まきを｢まぁ…その我儘も丸く納まったからいいものの…

当主の決めたお見合い相手を組み替えるなんて、縁を切られても可笑しくない話だったのよ？｣

A｢そうなんですか？｣

雛鶴｢そうねー…基本的にはご当主の意見は絶対だって言うのが暗黙の了解だから

私も初めて須磨ちゃんの話を聞いた時は本当に驚いたわ｣

A｢……じゃあ、天元さんがお見合いを断った時も揉めたりしたんですか？｣

雛鶴｢んー…詳しい事は分からないけど、やっぱり多少は何かしらあったんじゃないかしら…

最初から天元さんが乗り気じゃないって言うのは本人から聞かされてて、それでも当主の方針が変わらないなら このまま話が進むのかと思ったけど
その後 破談になったって知らせを受けた時は本当に驚いたわ

ご当主の方が考えを変えられたって事ですものね
特に天元さんは宇髄家の長男と言う立場だったし、余計に｣

今まで天元さんから聞いた話や、今三人から聞いただけでも
どれだけ厳格な家柄かとか、厳しい印象のお父様なのかはよく分かる…

それでも天元さんは、そんな厳しい状況にも屈せず自分の考えを貫き通したんだ


もっと知りたい…

A｢……あの…お父様って…どんな方なんでしょうか…｣

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