君と描く物語-番外編-

＃２０ ページ20

千影side

そして最後は……

｢ﾒｪｪﾝ！｣ﾊﾞｼｨﾝｯ!｢ﾓｳｲｯﾎﾟｫﾝ！｣

千影｢お疲れ様でーす｣

杏寿郎｢ん、千影か！委員会ご苦労様！｣

千影｢ありがとうございます｣

師匠こと、煉獄先生……ではなく

天元｢お、エースの登場か？｣

千影｢宇髄先生、見に来てたんですね！｣

天元｢今日は美術部臨時休みなんだ｣

A姉ちゃんの時期旦那で今は婚約者のこの人、宇髄先生

現在大学生のA姉ちゃんが高校時代からお世話になっていて、在学中からの紆余曲折を乗り越え
今通っている大学の合格発表の日に突然の婚約宣言

あの時は驚き過ぎて、飛んでもない人かと思いきや
小芭内さん同様に、弟の俺達にまで凄く良くしてくれる頼れる兄貴肌の人

この人は俺達 義理の弟から見た印象と、他の生徒達から見た印象がそんなに差の無い人で…
豪快で思い切りがあって、面倒見が良く生徒想いの先生

あぁ…でも、A姉ちゃんの事に対しては
時々 びっくりする程不器用になるって言うか、過保護というか…？

そういう部分は、極一部の人間しか知らないと思う

でも、姉ちゃんの事を心底愛してんだろうなっていうのは
見てて凄ぇ伝わって来るから、俺達家族は直ぐに受け入れた

天元｢そうだ、今日 不死川ん家で呑むって話になったんだけど…煉獄も来るだろ？｣

杏寿郎｢む、良いのか？カナエに迷惑じゃないのだろうか｣

天元｢そこは大丈夫みたいだぜ。寧ろこの話出してきたのは胡蝶の方からだし｣

杏寿郎｢そうなのか！んー…ならお言葉に甘えて、お邪魔させて頂こうか！｣

確か師匠と宇髄先生は同期だって言ってたな…
特にこの二人は仲がいいみたいで、よく一緒に居るのを見掛ける

天元｢っしゃ、決まりだな！……にしてもよー｣ｶﾞｼｯ！

千影｢わ…っ｣ﾖﾛｯ

師匠と話してる隙に更衣室で着替えを済ませようかと、一歩足を出した瞬間に
宇髄先生が俺の肩に手を回して絡んできた

天元｢分かってたけど、千影は剣道部入っちまうんだもんなー｣

千影｢え…だって俺には美術は無理ですよ…っ｣

天元｢んな事ねぇだろ〜？三年になったら選択くらいは美術にしろよ？｣

杏寿郎｢こらこら、宇髄。千影が可愛いのは分かるが、美術部には渡す気は無いからな！千影の剣道の才を生かさん理由が無いだろう！｣

天元｢そうかもしれねぇけどよー…知ってるか？千影の絵のセンス！｣

千影｢もう…本当に辞めて下さい、二人とも…///｣

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