鬼斬の時間 ページ22
Aside
『させないっ！』
鬼に向かって、刃を振るった。
すんでのところで避けられて、腕を斬っただけだった。
でも、るぅとくんを守れたから、ひとまず大丈夫。
弐｢お前…こいつらより、強そうじゃん！｣
下弦の弐は、私と距離をとってニタット笑って話し始めた。
弐｢僕の腕を斬るなんて、こいつらよりは脳があるみたいだ！｣
弐｢お前を喰ったら、僕は、強くなれる！｣
弐｢こいつらは、ただの雑魚だな！｣
…もう、無理だ。
殺気を、抑えきれない。
な｢A…？｣
さ｢どうしたんだよ…？｣
る｢凄い…殺気が…する…。｣
弐｢な、なんだ、こいつ！｣
怯えだした下弦の弐に向かって、私の怒りをぶつける。
『誰が雑魚ですって？』
弐｢こ、こいつらの、こと、だよ！｣
怯えながらも、私に抗ってくる。
『たくさんたくさん努力して、色んな人を救って、良い方向に導く…』
下弦の弐を、睨む。
『そんなみんなの、どこが雑魚ですって！？』
私の勢いに負けたのか、鬼が、後ずさりをする。
『ここで、貴方を倒す。』
刀の先を鬼に向ける。
『今までの罪を、償いなさい。』
地面を蹴って、距離を詰める。
鬼は、恐怖でなのか、体が固まっている。
『雪の呼吸 弐ノ型 吹雪』
他の型に比べて、痛みを感じる弐ノ型を使った。
予想どうり、鬼が苦しみ始めた。
弐｢痛い、痛い！｣
みんなはというと、口を半開きにして、首の斬られた鬼を見ている。
…そういえば、ころちゃんの刀でも、呼吸使って斬れたわ。
ちょっと、使いにくかったけど。
弐｢あ、体が…。｣
灰になっていく、数メートル先の体を見ながら、鬼が呟く。
『…お疲れ様。来世では、鬼にならないでね。』
さっきまで、あんなに憎かったのに、今は、同情している。
そんな自分を不思議に思いながらも、鬼の前で手を合わせ、目をつぶる。
弐｢…ごめんなさい。…ありがとう。｣
自分の過去を思い出せのだろうか。
涙を流しながら、夜空に消えていった。
幼なじみ達のいる方向を見ると、隠の方達が来て、応急処置をしていた。
みんなは、気を失っている。
6人もいると、流石に隠の方の人数が足りないらしい。
他の山で、たくさんの隊士が怪我を負っていて、そっちに多く行ってしまったそうだ。
私も、莉犬くんを背負って、隠の方達と一緒に、蝶屋敷に急いだ。
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黄緑 - おもちさん 見て下さってありがとうございました！面白いと言って貰えて嬉しいです！ (2021年3月5日 19時) (
レス) id: efb9a9b0ed (このIDを非表示/違反報告)
黄緑 - よいちゃんさん ありがとうございます！“軽く”30周ですね！ (2021年3月5日 19時) (レス) id: efb9a9b0ed (このIDを非表示/違反報告)
黄緑 - 涼花さん 見て下さってありがとうございました！更新頑張ります！ (2021年3月5日 19時) (レス) id: efb9a9b0ed (このIDを非表示/違反報告)
黄緑 - MIYABIさん コメントありがとうございます！これからも頑張ります！ (2021年3月5日 18時) (レス) id: efb9a9b0ed (このIDを非表示/違反報告)
黄緑 - れもんさん 見て下さってありがとうございます！飛び跳ねるほどとは…！嬉しい限りです！ (2021年3月5日 18時) (レス) id: efb9a9b0ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黄緑 | 作成日時：2020年8月26日 19時
