救出の時間 ページ20
Aside
『待って!』
るぅとくんが、下弦の弐に向かって駆け出していく。
全てが、スローモーションのように見えた。
あぁ、目の前で、大切な人が死ぬのを見るのって、こんなに辛いんだ。
まだ死んでいないるぅとくんや、みんなを見ながら、思う。
死んだ後に見るよりも、なんて苦しくて、残酷なんだろう。
こんな思いを、鬼はしてきたんだ。
させているんだ。
莉「A、逃げて…。」
莉犬くんの言葉で、私は、我に返った。
るぅとくんは、鬼の血気術を避けながら、攻撃を仕掛けている。
ジ「せや。はよ逃げ…。」
ジェルくんが、頭を私の方に向けて、微笑んでくる。
さ「ほら…早く。」
な「俺たちは、大丈夫だから…。」
こ「そうだよ…。」
なんて優しいんだろう。
でも、ごめんね。
私は、みんなの優しさを、踏みにじらなくちゃいけない。
今まで、騙してきて、本当にごめん。
私が、早く正体を明かしていれば、こんなことにならなかったのに。
色んな思いがこみあがってくる。
たくさんの思いを封じ込め、私の日輪刀と近い色をしている、ころちゃんの刀を持つ。
こ「え…A…?」
そして、鬼の方を向く。
るぅとくんは、鬼の足を斬ろうとしていた。
再生には少し時間がかかるから、その隙に首を斬ろうとしているのだろう。
でも、下弦の弐に、そんなものは通用しない。
首を、斬り落とすのみ。
1歩、足を踏み出す。
莉「Aっ!!」
…もう、みんなに嫌われてもいい。
嘘つきだって、言われ続けてもいい。
なんでもいいから、私は、みんなを救う!
る「っ…!」
るぅとくんが、少しだけ体制を崩した。
もちろん、下弦の弐が、こんなチャンスを逃すわけが無い。
下弦の弐が、るぅとくんに、直接トドメを刺そうとする。
弐「さようなら〜。」
『させないっ!』
私は、下弦の弐の首に向かって、刃を振るった。
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黄緑 - おもちさん 見て下さってありがとうございました!面白いと言って貰えて嬉しいです! (2021年3月5日 19時) (レス) id: efb9a9b0ed (このIDを非表示/違反報告)
黄緑 - よいちゃんさん ありがとうございます!“軽く”30周ですね! (2021年3月5日 19時) (レス) id: efb9a9b0ed (このIDを非表示/違反報告)
黄緑 - 涼花さん 見て下さってありがとうございました!更新頑張ります! (2021年3月5日 19時) (レス) id: efb9a9b0ed (このIDを非表示/違反報告)
黄緑 - MIYABIさん コメントありがとうございます!これからも頑張ります! (2021年3月5日 18時) (レス) id: efb9a9b0ed (このIDを非表示/違反報告)
黄緑 - れもんさん 見て下さってありがとうございます!飛び跳ねるほどとは…!嬉しい限りです! (2021年3月5日 18時) (レス) id: efb9a9b0ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黄緑 | 作成日時:2020年8月26日 19時