君日記（ Ⅰ ） (ページ30)

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廉「ちょっとまってて」

そういって

どこかへ行こうとするから

寂しいと思い気持ちが

大きくなりすぎて

「ねえ、わたしもいく、」

ついそう言ってしまった

ついてきてほしくなかったらどうしようとか

考える余裕はなかった

廉「しゃーないな、

　こっちきいや」

そういって車道側を歩く彼は

とんでもなくかっこいい。

近くの小さな商店に行くと

「あれー、廉ちゃん

　学校はー？」

と優しそうなおばあちゃんが声をかけてきた

廉「あーさぼったー」

そういって私の大好きな笑い声を響かせる

「あれれー？

　彼女さん？？？」

そう言いながら私の顔を

きらきらの笑顔で見つめるおばあちゃん

廉「まだですよ笑」

まだ、、？

予定ある感じ、？

その一言に混乱している私を見て

廉くんは満足げに笑ってみせる

廉「ありがとうな」

そう言って背中であいさつする廉くん

後ろ姿かっこいいなあ....

思わず見惚れてしまった。

廉「…ん」

そう言って手を差し伸べてきたけど

素直にそこに行くことができず

躊躇する私を

廉くんは

そのまま置いていこうとする

「ちょっと、」

そう言いかけた瞬間振り返って

口パクで

すきだ

そうみえた

.......

私はすかさず、

「もう一回」

と言う。

廉くんは一瞬だけ視線をおとして

再び私をみて

廉「いくで」

と言った

あれ、勘違いだったかな

そう思いながらも

一瞬のどきどきの余韻に

浸っていた。