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浜辺においてある砂時計をひっくり返す。
あの日と同じ色の花を見つけ、
私は急いで駆け寄った。
この色、柄のお花って
本当に珍しいだろうな〜
でも、私は、
このお花がこういう色に
咲いているのしか見たことないから、
珍しいかどうかはわからないや
そんなことより、
私は君に会いに来たんだ。
あの夏が過ぎてから
ずっと君を思っていたこと
好きになっちゃったことを伝えるために。
こうしてお花のそばにいたら、
またあの時みたいに
あの子達、いや、
君が話しかけてくれないかな？
「ねえこのお花きれいじゃないー？」
誰かの声がする、
「えーほんとだー！」
誰かが向かってくる、
もしかしたら、
もう私の願い叶っちゃったの？
少し口角があげながら、
声のする方を勢い良く振り返ってみる
そこには、
君ではない、女の子二人組がいた。
まあそう簡単には叶わないよね、
だって、
名前も聞きそびれちゃったわけだし、
どこから来たとか、
なんにもわからない。
覚えているのは、
あの瞳だけなんだもん。
私の心臓を強く揺らした
あの瞳。
もう一度、一度だけでいいから、
その瞳にうつりたいな....
波が打ち寄せては、ひいていく
そのあたりに、
何か光るものを見つける。
そこへ向かって駆け出した。
「ちょっと、アイス溢れてますけど！」
「じゃあとって〜」
「ほんまに子供やな
何歳やねん」
少し甘くて少しハスキーな声が
私の胸の鼓動を一気に加速させる。
もしかして、？
でもどうしても顔を上げられない、
君に会うために来たはずなのに、
君らしき人の声を聞いただけで、
またお別れをしなくちゃいけないことへの恐怖が
どうしても胸にのしかかっちゃう。
「あの、これ落ちてますよ？」
.......
恐る恐る顔を上げると、
右手に私のネックレスを握りしめ、
優しく微笑む、
少し茶色い髪の毛の
"君"がいた。
まさか、
もう会えちゃうなんて.....
「あ、これ違いました？」
「、あ、あの、覚えてますか、？」
私のやっとでた言葉に、
彼は、きょとんとした顔を見せる。
やっぱり、君は覚えてないよなぁ…
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作者名：嶺花 | 作成日時：2020年6月21日 13時
