桃色も悪くない！

三十路 ページ13

千晃「もうみんな30代だね。」




段々とみんなに酔いが回ってきた頃、



千晃が唐突にそう呟いた。





それに反応するのは、



実彩子「そうね、おばさんだーやだぁー」




隆弘「いやぁね、もう30ですって」



真司郎「にっしーちゃうやろ？32になるの間違いや！30はおーれ！」




隆弘「俺の可愛い與はどこに行ったのやら…」





光啓「西島のではないと思うけどな…」




秀太「でも30代も若いよ」



直也「ん？俺もう四捨五入して40行くけど？え、なに？嫌味？」



「直也くんは何歳になってもかっこいいよ。」



直也「え、照れる。」



ﾊﾞｼｯ



麻知子「おいこら。鼻の下伸びてる。」



直也「いってぇ」




夫婦漫才か。


みんなが二人を見て笑う中



ｷﾞｭｯ



「え、？」


テーブルの下で手を握られた。




秀太「俺は？」



口パクで言う秀太がなんだか可愛くて、




「可愛いよ」



耳元で言ってみると、



秀太「かっこいいでしょ」



なんて柄にもなく顔を赤くしてる旦那様にキュンとした。







授乳中の千晃と私、
子供たちを除いた大人たちは酔っぱらいに変わった。




叶月「助けてぇー與さん離してくださいいい」


遥叶「にっしーきもいいいいい、実彩子ちゃんの方行けって！！」



なんて絶叫が聞こえてくるけど無視で。

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