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○○の手がそーっと伸びてきて、スッ、スッと、二回だけ俺の頭を撫でる。
シュプ「何だ今の、ちげーだろ。」
○○の耳と頬を舐める。
シュプ「ちゃんと撫でろ。」
○○がいつものように 、俺の頭から肩、腰まで撫でる。
シュプ「・・・よし。」
離れて、ソファーに寝る。
あー、腹減ったな。
シュプ「・・・カリカリでも食うか。」
○○「待って、ダメかも。」
シュプ「何が?」
○○「シュプ、人間になったからカリカリは逆にダメかも。」
シュプ「・・・腹減った。」
○○「待ってて。猫と人間の間みたいなの作ってみる。」
シュプ「・・・待つよ。」
うとうとしていると、いい匂いがしてきて食卓へ向かう。
テーブルの上に乗って、寝転がる。
・・・狭い。
俺、デカくなったからな。
○○「ちょっ、シュプ、こら。」
脇を抱えられて、下ろされる。
○○「もう、猫じゃないんだから。ん?猫か。ううん、違う。ん?」
シュプ「あはは!しっかりしろよ。だからゴリ雄にいいようにされんだろ。」
○○「うわぁ、ヤバっ。シュプ、何でも知ってるもんね。」
───知ってるよ。
お前のことなら、何でも。
全部知ってる。
シュプ「出来たのか?飯。」
○○「うん、出来た!座って?そうそう。上手。」
誉められた。
悪い気はしない。
でも何かが足りない。
あぁそうか。
シュプ「おい。撫でろよ。」
○○「あ、ごめんごめん。ヨシヨシ。えらいね、シュプ。」
頭と頬、口の横をムニムニと撫でられる。
これこれ。
満足した。顔を振る。
○○が手を離す。
皿が遠い。
○○の顔を見ると、ハッとして
皿が目の前に寄せられた。
顔を突っ込む。
○○「あぁっ!それは、ちょっと良くないかも。」
口に肉を咥えて顔を上げる。
○○「手、出して。あ、お手。したことないからわかんないか。」
何かムカついて、食卓を離れる。
お気に入りの台に乗って寝転がる。
・・・狭い。
○○「あぁ、もう、シュプ〜、おいで、シュプ〜、ほら、チュールあげる。ね?」
○○がチュールを持ってる。
起き上がって、また、食卓へ。
座るとまたヨシヨシって撫でられる。
○○が俺の手を持って、手を開かせる。
・・・違うんだな、やっぱり。
人間と猫は動きが違う。
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作者名:クムシラコネルミ | 作成日時:2020年7月10日 0時