Page2 ページ2
シュプ「お?珍しいな。何か通じたのか?じゃあ、チュール出せよ。」
○○「ち、チュール・・・、やっぱりダメだ、私、おかしい。」
シュプ「・・・はぁ、もういい。遅刻しても可哀想だしな。どいてやるよ。あークソ。腹減った。しょーがねーな、カリカリ食うか。」
立ち上がった。
二本足で。
視界がグンと上になる。
○○を見下ろすような高さで、体が重い。
シュプ「うわっ、何だこれ?!」
○○「シュプ、あなた、今、人間よ。人間なのよ。私、頭おかしいみたい。」
手!顔!何だこれ、毛がない。
拳を舐めて、頭を撫でる。
・・・毛はあるけど耳がない!
手が尻に届く!尻尾もない。
シュプ「おい!俺、どうなってんだ?お前なんか変なもん食わせただろ?!元に戻せ!」
○○「・・・可愛いシュプがこんなに口が悪いなんて・・・何言ってんの、シュプなわけない。」
シュプ「おい!俺に何したんだよ?!何とかしろ!」
○○「服着せておいてよかった。着せてなかったら裸だったよね。ダメだ、休もう。幻覚だ、これ。」
○○を突き飛ばしてトイレを出る。
洗面所に行って、鏡を見る。
・・・人間がいた。
見たことのない人間が。
部屋に戻って、お気に入りの台に乗ってそのまま上ろうとすると、一番上に、普通に手が届いた。
戸惑いのあまり、台に座る。
○○「すみません、休みます。はい。」
電話を切って、俺を見る。
俺も、○○を見る。
○○「・・・やっぱりシュプなんだ。」
シュプ「そうだっつってんだろ。」
○○「そこ、好きだもんね。暖かいでしょ?」
シュプ「・・・うん。お前がいないとき、大体ここにいる。」
○○「知ってる。見てるもん。カメラあるんだよ、知ってた?」
シュプ「あ?変態か、お前。」
本当だ。何かあるわ。
見られてたのか。
○○「可愛かったのにーーー!ニャーニャーって甘えん坊でさ。もう、予想外だよ。性格が。」
シュプ「はぁ?どう見ても可愛いだろ。こんな可愛いヤツ他にいねーよ。」
○○が、少しの沈黙の後、笑い出す。
○○「あはははは!!うん。やっぱりしっくりくるかも。その不機嫌のそうな顔よくするもん。」
台を降りて、○○の側へ。
横から○○の肩に頭を乗せて、顔をすり寄せる。
シュプ「休みなんだろ?撫でろよ。」
93人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:クムシラコネルミ | 作成日時:2020年7月10日 0時