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シュプ「お?珍しいな。何か通じたのか?じゃあ、チュール出せよ。」



○○「ち、チュール・・・、やっぱりダメだ、私、おかしい。」



シュプ「・・・はぁ、もういい。遅刻しても可哀想だしな。どいてやるよ。あークソ。腹減った。しょーがねーな、カリカリ食うか。」



立ち上がった。






二本足で。







視界がグンと上になる。
○○を見下ろすような高さで、体が重い。



シュプ「うわっ、何だこれ?!」

○○「シュプ、あなた、今、人間よ。人間なのよ。私、頭おかしいみたい。」



手!顔!何だこれ、毛がない。
拳を舐めて、頭を撫でる。
・・・毛はあるけど耳がない!
手が尻に届く!尻尾もない。



シュプ「おい!俺、どうなってんだ?お前なんか変なもん食わせただろ?!元に戻せ!」


○○「・・・可愛いシュプがこんなに口が悪いなんて・・・何言ってんの、シュプなわけない。」


シュプ「おい!俺に何したんだよ?!何とかしろ!」


○○「服着せておいてよかった。着せてなかったら裸だったよね。ダメだ、休もう。幻覚だ、これ。」




○○を突き飛ばしてトイレを出る。
洗面所に行って、鏡を見る。





・・・人間がいた。
見たことのない人間が。





部屋に戻って、お気に入りの台に乗ってそのまま上ろうとすると、一番上に、普通に手が届いた。





戸惑いのあまり、台に座る。





○○「すみません、休みます。はい。」




電話を切って、俺を見る。
俺も、○○を見る。




○○「・・・やっぱりシュプなんだ。」

シュプ「そうだっつってんだろ。」

○○「そこ、好きだもんね。暖かいでしょ?」

シュプ「・・・うん。お前がいないとき、大体ここにいる。」

○○「知ってる。見てるもん。カメラあるんだよ、知ってた?」

シュプ「あ?変態か、お前。」





本当だ。何かあるわ。
見られてたのか。




○○「可愛かったのにーーー!ニャーニャーって甘えん坊でさ。もう、予想外だよ。性格が。」

シュプ「はぁ?どう見ても可愛いだろ。こんな可愛いヤツ他にいねーよ。」





○○が、少しの沈黙の後、笑い出す。




○○「あはははは!!うん。やっぱりしっくりくるかも。その不機嫌のそうな顔よくするもん。」




台を降りて、○○の側へ。






横から○○の肩に頭を乗せて、顔をすり寄せる。






シュプ「休みなんだろ?撫でろよ。」

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:クムシラコネルミ | 作成日時:2020年7月10日 0時

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