君だけの花 (ページ11)

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後編-4 ページ11

───背中の温もりに
安心する朝。

クルリと振り向くと、
半分枯れてしまった
テヒが
私を見て微笑む。

テヒ「おはよう、
○○ちゃん。」

○○「おはよう、
テヒ。
体調はどう？」

テヒ「すごく元気だよ。
どこも痛くないし、
不思議なくらい気分もいいんだ。」

○○「そっか。よかった。」

それならよかった。
今日も、元気なら、それで。

○○「テヒ、
今日、仕事休みにしたの。」

テヒ「どうして？」

○○「テヒが
心配だから。」

テヒ「大丈夫だよ。
元気だよ。行って？」

○○「もう、
休みにしたから。」

テヒ「行って、
○○ちゃん。」

○○「行かないよ？」

テヒ「行ってよ。
行かないなら、
僕が出て行く。」

○○「テヒ、」

テヒ「○○ちゃんの
目の前で消えたくないんだ！

・・・一人にして？

お願い、○○ちゃん。」

ボロボロと涙がこぼれて、
止まらない。

○○「・・・わかった。」

テヒ「うん♪
お水ください。」

○○「・・・あはは、
もう。」

いつもの朝、
いつもの用意、
いつもの行ってきます。
の、後に。

テヒ「○○ちゃん、」

・・・最後のキスをした。

・
・
・

帰ってきた。

真っ直ぐ、帰ってきた。

テヒがいなくなることが、
どういうことなのか
わからないから。

鍵を開けて、

○○「ただい・・・ま。」

いつもの癖で、言う。