君僕GAME２ [S.Shori] (ページ22)

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GAME56 ページ22

ー聡Side－

マリウスは具合が

悪くなったみたいで保健室へ。

前を歩いていた郁ちゃんが

クルッと俺らの方に振り返り

｢なんか､私も具合悪くなっちゃった

保健室､行ってくるね｣

そう言って速歩きで行ってしまった。

ー郁Side－

マリウスくん泣いてる…？

そんなに具合悪いのかな…

｢なんか､私も具合悪くなっちゃった

保健室､行ってくるね｣

そう言いマリウスくんが向かった

保健室の方向へ向かった。

保健室の前に着くと

先生不在の文字。

これじゃ､マリウスくん

熱も測れないんじゃないかな…

そう思いながら扉を開けると

ベッドに腰かけている

マリウスくんが見えた。

｢マリウスくん､大丈夫？｣

｢えっ!?郁ちゃん…どうして…｣

｢泣いてたみたいだったから

心配なっちゃ｢ねぇ…郁…」

｢ん？｣

｢僕の事やっぱり思い出せない…？｣

｢どういうこと？｣

｢いつか…､いつか郁が

僕の事思い出してくれるの､待ってるから…

……僕､友達として郁のこと守るから

だから…だからっ､僕から

離れて行かないでっ!!

もう､あんな思いしたくない！」

マリウスくん…？

｢私はどこにも行かないよ。

マリウスくん達から離れないよ。｣

そう言って泣いてるマリウスくんを

あやすように抱き締めた。

－マリSide－

先生不在か…

泣くには丁度いいや､

そう思い､誰もいない保健室に入り

ベッドの上に座った。

郁が幸せになるためなら諦める。

勝利､郁の事幸せに出来ないなら

僕全力で奪いに行くよ､郁のこと。

健人たちだって…まだ諦めてないんだから。

｢マリウスくん､大丈夫？｣

急に聞こえた愛おしい人の声。

僕の本当の気持ち､君に伝えるよ。

僕のメチャクチャな話を最後まで

静かに聞いてくれた郁。

そして…抱き締められた。

やめて､そんな事されたら

決意ぐらついちゃうじゃん。

でも…これで本当に最後にするから

………しばらくこのままで居させて。

｢好きだったよ…郁｣

郁に聞こえないくらい小さな声で呟いた

いや､これからも好きだよ。

僕は君のために嘘を突き通すって決めたから。

｢なにしてんの……二人とも｣