栗花落 ページ10
シゲくんが…友だちって言ってくれた?
「神ちゃんなんてやめてや。
俺は今、智洋なんやで」
重岡「神ちゃんは神ちゃん。
誰が何を言おうが変わらないから」
シゲくんは神ちゃんを見つめる
侑李「それじゃ、またね」
圭人「また明日‼」
「バイバーイ」
侑李と圭人に元気よく手を振ってシゲくんと一緒に途中までいくことにした
重岡「…時間、ある?」
あと少しで別れるってところでシゲくんが聞いてくる
「時間?
一応あるけど」
重岡「少しだけ付き合ってほしい」
何やら深刻そうな悩みだったからファミリーレストランに入って話を聞くことにした
俺は苺パフェを頼む
シゲくんは抹茶スイーツ
「シゲくんはどうしてあの森に?」
重岡「…俺と一緒にいた人、あれね、俺の恋人」
シゲくんと一緒にいた子…
「『神ちゃん』っていう男の子?」
重岡「今は『智洋』っていうらしい。
まぁ…『神山智洋』だから両方あってんだけどね」
…頭がこんがらがってきた
重岡「神ちゃんは数年前まで生きてたんだ。
俺と一緒に」
シゲくんはゆっくり話しだす
重岡「けど、病気にかかって…治らないって言われた。
それでも神ちゃんはいつも笑顔でいたんだ」
いつの間にか注文した苺パフェと抹茶スイーツが目の前にあった
重岡「そしてちょうど1年前に死んだ。
心にポッカリ穴が空いたんだよね…」
「ポッカリ…」
重岡「こっちに引っ越してきてしばらく経った頃、雨が振ってきて雨宿りのためにあの森に入ったんだ。
そしてらあの後ろ姿が見えて…まさかと思って思いっきり声をかけていたんだよ」
『神…ちゃん?』
重岡「そしたらくるりと振り返って『あれ、シゲやん‼』って喜ぶ神ちゃんがいた。
けど、あの時から変わっていた」
「どんな風に変わってたの?」
重岡「髪は黒かったのに金色になってて、目も緑、人間じゃなくて烏天狗になってた・
そして1番は『神山智洋』じゃなくて『智洋』になってたこと」
俺はそこである疑問を抱く
「神ちゃんは…人間だった?」
重岡「他の皆も気になって神ちゃんに聞いてみたら…」
智洋『ここにいる妖怪は元は皆生きてた人間らしいで』
元は…生きていた人間
「侑李も、慧も、勝利も…圭人も」
重岡「元はどこかで生きてたんだろうね」
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作者名:慧jump | 作者ホームページ:http://wakabassl
作成日時:2020年8月3日 23時