《4.23up》君の隣で眠らせて～Scene.Masaki.A.～番外編２ (ページ16)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:12,400 hit

2 ページ16

あとは…

「いいよ。私もまーくんと一緒に住みたい。」
「本当に？！」
「うちの両親も賛成だと思う。」
「そうだといいな。」

まーくんがぱあっと明るい笑顔になる。

「あとは…私の仕事かな。」
「あ……そっか、そうだよね。今のままはダメだよね。」

その笑顔から「あっ」と驚いた顔になり、まるで自分に言い聞かせるみたいに頷いた。

「大丈夫だよ。一緒にいたい気持ちは変わらないから、仕事のことを考える時間を貰ってもいい？」
「うん、もちろんだよ。ありがとう。」

良かった。
私の気持ちを言葉にして、まーくんに伝えられた。

ほっとしたら自然と笑顔になり、彼にぎゅーっと抱きしめられる。

・

その後は、まーくんと二人でまったりしつつ
色々と話をした。

お家で何をしようかとか、これから仕事の形も変わってくるかもしれないね、とか。

「あと…離れてもAと話したいなー。」
「まーくん、それは電話じゃない？」
「あっ！それだよ。電話、最近してなかったけど。」
「確かに、前はしてたね。」

まーくんと私は、会えない時間に電話をしていた。
今は二人の時間が増えるに連れて、だんだん少なくなっている。

「オンライン？」
「ビデオ通話かな。」
「顔を見て話せるんだよね？」

まーくんの顔にハテナが浮かんでいるけれど、私も分かる範囲でしか出来ないことだ。

「ちょっと調べてみる。」
「オレも。」
「まーくん、忙しくない？」
「やり方を知りたい。」

これからどうなるのか分からないし、新しいやり方になっていくのかもしれない。

不安もあるけれど…
私だけではなく彼も、「一緒に話したい」って思ってくれているのが嬉しい。

・

いつもみたいに色々と話していたら、あっという間に帰る時間になってしまった。

「ありがとう。」
「こちらこそ、ありがとう。」

あ…
そうだ、これからしばらくまーくんのお家には来られないんだった。

「A、おいで。」

彼が両手を広げる。

私も同じ気持ちだから、ぎゅっと抱きついた。
長い腕ですぐに抱きしめられる。

まーくんの温もり。
まーくんの匂い。

今の私に、絶対必要なもの。

「あー、ダメだ。全っ然、ダメ。」
「え？」
「これからしばらくAと会えないの、やだ。」
「私も。」

嫌だと言いながら、私の首筋に顔を埋めるまーくん。
急にくすぐったい。