８．いつもと違う甘え方〜雅紀〜 ページ8
「まーくん、お薬飲むから…」
オレは、ぎゅっとしたままだった腕を離した。
Aは、病院で処方された薬をローテーブルに載せる。
「えっと、お水…」
「お水あるよ。」
さっき、おじやと一緒にグラスに入ったお水も持ってきたんだ。
「ありがとう。」
彼女は、お水と一緒に薬を飲み込む。
「まーくんの看病のおかげで、風邪も治りそう。」
あ…。
Aは、オレが来たばかりの時より元気になってる。
「なら、良かったよ。」
「ふふっ」
マスク越しでも分かる嬉しそうな表情で、軽くオレに抱きついてきた。
うぅ、本当はもっと彼女とイチャイチャしていたいのに。
「A、薬飲んだら休まなきゃ。寝ないと治らないよ？」
「うん…分かってる。」
「ん？」
何か言いたそうにしている。
「…まーくんと一緒に寝たい。」
「えっ」
A？
どうしたの。
いつもはこんな甘え方じゃないのに。
突然のお誘いに、胸がドキッとする。
いいの？
「あ…！今のは違う/// 風邪ひいてる人が何言ってるのって感じだよね。」
「違うの？」
慌てて否定するから、軽く抱きついてきたままの身体を離さないよう彼女の腰に手を回す。
「……///」
「オレも、Aをぎゅっとして一緒に寝たい。
いい？」
もちろん、Aがしんどくなければだけど。
さっきの言葉は、きっと本音だよね。
オレの心の声に応えるように、彼女はくっついたまま小さく頷いた。
「そしたら、冷えピタ貼ってあげる。」
よしよしと彼女の頭を撫でて、おでこにちゅっとキスする。
Aが新しい冷えピタを用意して、オレがおでこに貼ってあげる。
冷えピタを貼られてるAもめっちゃ可愛い。
二人でいる時間は、どちらかが風邪をひいていても甘いってことが分かった。
「はい、出来たよ。」
「ありがと///」
微熱のせいか、いつもより目が潤んでいるからやっぱりドキドキするよね。
「さ、Aはベッドにいこ。」
「うん///」
ゆっくり寝たら、風邪も治るよ。
・
Aの部屋のベッドは、部屋の窓際にあった。
女の子の部屋に入ること自体が珍しいことだけど、彼女の部屋は片付いていた。
物がそんなに多くなくて、シンプルな感じ。
「大丈夫？寒くない？」
「うん、大丈夫だよ。」
Aをベッドの奥の方に寝かせて、オレも一緒に隣に入る。
「お邪魔しまーす(笑)」
「どうぞ///」
オレん家のベッドで一緒に寝ることはあっても、彼女の家ではもちろん初めて。
９．シングルベッドの中。〜貴女〜→←７．大事なお話。〜貴女〜
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 29人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おちょう | 作成日時：2017年10月10日 22時
