君の隣で眠らせて～Scene.Masaki.A.～番外編 (ページ5)

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５．看病される。～貴女～ページ5

まーくん、大丈夫かな。

部屋に戻って来たものの、ベッドに横になってからも落ち着かない。

おじやを作るって言ってたけど、万が一、火傷とかしたら…
お仕事で慣れていて、大丈夫かな。

というか、本当なら彼に一人でオフの時間を満喫してもらおうと思っていたのに。
私の看病に、その時間を使ってくれているなんて。

なんとなく。
私、大事にされている。

え、ちょっと照れちゃうな。
風邪をひくのも悪くないな。

と、不謹慎な事を考えていると

コンコン

「おまたせ。おじや出来たよ。」

部屋のドアが開いて、おじやを持ったまーくんが来てくれた。

・

私は、ベッドの上に起き上がる。

「ありがとう。美味しそう。」
「ふふっ、オレの力作。」

まーくんは、おじやの入ったお茶碗と飲み物の乗ったお盆をローテーブルに置いて、飲み物をコップに注いでいる。

「飲み物、ダカラで良かった？」
「うん。」

こくんと頷くと、いつもみたいに優しい笑顔でコップを渡してくれた。

一口ずつ飲む。
喉も少し痛くなっていたから、飲み物がそこに染みる。

「おじやね、熱いと思うから。あーんするね。」
「へ？」

あーん？
あーんって、時々テレビとかで見る、彼氏がおかゆをふーふーして彼女にあーんしてる…

「ありがと…///」

さすがに照れてしまって、少し俯く。
顔が熱い。

まーくん、優しいな。
嫌な顔せずにおじやを手作りして、こんな風に私の風邪の看病をしてくれる。

「はい、あーん☆」

何となく恥ずかしい。
私があーんと口を開けると、れんげが口に運ばれる。

温かいおじやは、味も温かかった。

「うん、美味しい。ありがとう、まーくん。」
「本当？良かった。」

まーくんは、お茶碗を片手にふふっと微笑む。

「ゆっくり食べて、温まらないとね。」

もう一度れんげにおじやをよそって、あーんしようとするから。

「あっ、大丈夫。自分で食べるよ///」
「ん？そう？」
「うん///」

これ以上は、熱の上がる気がして。
彼かられんげとお茶碗を受け取った。

まだ熱そうだったから、ちゃんとふーふーして大事に食べる。

「良かった。ごはん食べたら薬飲めるね。」
「うん。今日は約束していたのにごめんね。」

ありがとうという気持ちと同時に、ごめんの気持ちも湧いてきた。

「いいよ。無理しないで。最近、忙しかったよね。」

まーくんが少し目を細めて、柔らかくなった目元に皺が寄った。