君の隣で眠らせて～Scene.Masaki.A.～番外編 (ページ33)

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９．お祭りの足音。～貴女～ページ33

準備をして臨んだ結果、スペシャル番組は無事に成功した。

「佐倉さん、良かったですよ。
ありがとうございます。」

全体の司会進行の方にもそう言われて、頑張って
きて良かったと思えた。

任せてもらえた仕事を頑張ることは、
凄く充実感のあることなんだな。

励ましてくれたまーくんにもお礼を言いたいし、
感想も聞いてみたい。

この仕事は、私のやる気をより上げてくれるものになった。

□

夏が過ぎ、暑さは徐々に去って秋になった。

まーくんはドラマの撮影がだんだんと進み、
終わりに近づいているみたい。

私は家事を手伝いに彼の家にお邪魔していて、頑張っていることを知っている。

そんな中、まーくんは私のおばあちゃんに会いに
来てくれる。
そのことがとても貴重に感じられた。

金沢に行くと決まってから、私は両親に話をして
母の実家に連絡を取ってもらった。

母方のおばあちゃんは一人暮らし。

だけど、近くに母の兄弟の伯父さんと伯母さんが住んでおり、定期的におばあちゃんの様子を見てくれている。

まーくんと私がおばあちゃんに会いに行くことも、母を通じて連絡してもらっていた。

『もうすぐだね。』

まーくんとラインのやり取りをしていると、
不意にこう言われる。

『うん。楽しみ。』
『切符、忘れないようにしなきゃ。』
『それは絶対忘れちゃダメだよ。』

メッセージを打ちながら、ドキドキする。
旅行に必要なものは、確認して準備しよう。

そして蕪木さんには、個人的にラインでもお礼を伝えている。

取ってくださった切符はグリーン券だった。
新幹線のグリーン車に乗るのは、実は初めて。

しかも、まーくんと一緒に…///

今からこんなにドキドキしてしまって、当日どうなるんだろう。

『待ち合わせ場所は、新幹線のホームにしよう。』

この時に、二人で待ち合わせ場所を決めた。

□

全ての準備を終えて、いよいよ旅行の当日がやってきた。

今日、私の仕事はお休み。
母には金沢に着いたら連絡を入れることを伝えた。

忘れ物はないよね？
もしあったとしても、現地で調達出来るはず。
自分の荷物を持ち、家を出る。

今日は、まーくんと一緒におばあちゃんに会いに行くのが1番。

お祭りには出来れば行きたい。
騒ぎにならないよう様子を見ながらになるかな。

今まで、家族で一緒におばあちゃん家に行ったことはある。

だけど、こうして自分の彼氏を紹介しに行くのは初めてだ。