君の隣で眠らせて～Scene.Masaki.A.～番外編 (ページ27)

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３．重ねてきた時間。～貴女～ページ27

「お風呂すぐ上がってくるから、待ってて。」

まーくんは嬉しそうに笑うと、身体を離してお風呂の準備をしてる。

一緒に寝るだけじゃないかもしれないな。
という予感がした。

それは間違いではなく、この後キスをしたり耳元で甘い言葉を囁かれたりしながら、私は彼に抱かれることになる。

・

まーくんと一緒に過ごす夜は、特に甘えたくなる。

暑がりな彼は熱帯夜にエアコンをつけて、二人でくっついて寝るのがお気に入り。

今日も、私は身体が冷えすぎないよう薄手の掛け布団にくるまったまま朝を迎えた。

目を開けると、私は目の前の彼の長い腕に包まれていて、規則正しい寝息が聞こえてくる。

『オレたち、家族みたいなものだよ？』

昨日言われた言葉を、心の中で繰り返す。

そんな風に思ってくれていることが嬉しいし、それだけ一緒に過ごす夜をまーくんと重ねてこられたことも嬉しい。

彼の無防備な姿を1番近くで見ている。
そばにいたいと思う。

「ん…」

もぞもぞと彼の首筋のあたりに顔を寄せると、くすぐったそうにして、また抱き寄せられた。

「A…おはよ…」

あっ、まーくん起こしちゃった？
反応を伺うと、彼は目を閉じたまま。

「もうちょっと寝る…？」

ゆっくりして欲しいな。

と思った時、彼の方からキスをされた。
唇が触れ合うだけのキスを何度も重ねられる。

あ…こんなの初めて。

柔らかい感触を感じながら、私はされるがままになっていた。

「ん…？」

まーくんの唇が離れて、うっすらと目が開いた。唇にはまだ余韻が残っている。

「あ、キスしちゃってた？」
「うん///」

あはっと笑って、まーくんはくっついてくる。
可愛い。

「なんか嬉しくなっちゃって。おばあちゃんに会いに行けること。」
「うん。」

私も…
「いいよ」ってすぐ言われるとは思っていなかったから、驚いた。

「ゆっくりでごめんね。」
「え？」
「ご両親にも会って、ちゃんとお付き合いしてるのに。プロポーズまでがゆっくりで、ごめんね。」

えっ？？

まーくんに抱き寄せられたまま、私の動きが止まる。
今、何と言いましたか。

プロポーズ…？？

「えーと…？」
「あっ！オレのプロポーズ大作戦は、ちゃんと考えてるから。」
「そうなの？(笑)」

まーくん、予告してくれたの？
プロポーズ大作戦は古くない？

思わず笑いそうになってしまったけど、言いたい事と気持ちは伝わってきた。

私の中で、焦る気持ちはほとんどない。
だから、大丈夫だよ。