審神者就任三週間 ページ24
この訓練を開始して一週間。
太刀や大太刀より、短刀、脇差やクナイの方が強敵だった。
鬼は力任せに戦ってくるのが大半だったから、そういう相手になれていたのもあるだろうけど。見た目もどこかで鬼みたいな姿をしているし。
ザシュッ
相手の切り払いを避け、高く飛び上がって首を落とす。
仮想の血は床に触れる前にホログラムの光のつぶになって消えていった。部屋の壁に「完全勝利S」と大きく表示される。
…近未来にも慣れてきたな。でもこのゲームみたいな表現はどうにかして欲しい。気が抜ける。
短刀の何が相手にし辛いかというと、なんと言っても飛んでくるところ。
気配を消してくるのもあり、平和になれた身の隙を減らすにはもってこいである。
また最近気に入っているのが「検非違使システム」。
自分の強さに合わせて強くなるというそれはガタイの大きなやつしかいないが、現在最もいい鍛錬相手だ。
「流石です審神者様!もう阿津賀志山くらいなら単騎で問題なく制覇できますね!」
「あつかしやま?」
「初心者審神者の最難関所とでも言えばよろしいでしょうか?なんの制限もかからない戦場としては最後の場所になります」
夜戦になったり、馬に乗れなかったり、遠距離攻撃が使えなくなるらしい。
「(刀で戦う人間の俺には)関係がないな…?」
そも、俺たちの戦場は100%夜戦であったと言っても過言ではない。人から鬼になる以上市街地で戦うことも珍しくない。
はっとこんのすけの顔に集中線が見えた気がする。
「確かに…!?」
大丈夫かこの狐?
脳がないとはわかっているが筋肉が詰まってきてないか?
「現在刀剣男士様方の出陣に対する意向が取れていませんので…審神者様、出陣してみます?」
???
「『時を遡れるのは刀剣だけ』では」
「そのはずなんですか…?何故か審神者様は過去への適性が高いので!過去への影響力が少ないため遡行を許可される方はたまにいらっしゃるのですが珍しいパターンですよ。…審神者様の出身時代、出身地域には似た体質の方が沢山発見されているのですが」
「(なるほど。前の記憶があるせいか)」
久しぶりの戦場だ。心が踊るな。
ゲートをくぐる。
鬼は基本的に群れることは無いから、一対多になることはほとんどない。例外は強い鬼に統率されている場合、分身の血気術を持つ場合のみと言っていいだろう。
事前の訓練の成果も見てわかる結果が出て満足である。
山の中という慣れたフィールドだったのもよかったな。
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ふわな - あの某掲示板感が面白いです!更新待ってます! (2022年8月12日 15時) (レス) @page8 id: 71a4ce2144 (このIDを非表示/違反報告)
花 - 続きを寒いなか正座で待機中 『フクフクフク……………どこ?』 (2021年2月6日 22時) (レス) id: b89caa16cb (このIDを非表示/違反報告)
めがね - つ・・・続きを・・・O( ° O ° O) (2021年1月23日 22時) (レス) id: af4084f8cb (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー大好き!!(プロフ) - 続きがとても気になります!!更新頑張ってください!! (2020年10月11日 23時) (レス) id: 2d39102061 (このIDを非表示/違反報告)
燐華(プロフ) - 更新ありがとうございます!これからも頑張ってください! (2020年7月12日 14時) (レス) id: 0be41e7afe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トイプードル | 作成日時:2019年9月24日 11時