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審神者就任1週間 前 ページ21

…ということであれから一週間。

訓練時様に調整されたスーパー狭霧山とも言える山が誕生していた。
罠はこんのすけに設置を頼むことでランダム性を持たせ、下る場所を変えることで難易度も変わる仕組みだ。
更には酸素もかつてより薄い。呼吸法を事実上封じてくる敵もいたとの事だから訓練はしておいた方がいいと思って。

刀剣男士達に何も言わずに好き勝手するのはどうかと思ったが、こんのすけ曰く本丸内から出てくる様子がほとんどなく、山を下る素振りも欠けらも無いらしいからいい事にした。

「っふ!」

雑念が混じった瞬間、背後から飛びかかってくる木の棒を避ける。
しゃがんだ先にも竹槍が突き出ており、油断した隙を狙ういやらしい配置になっている。
未来のロボットには傾向を出力し次に活かすことも簡単な事だと言うらしい。苦手な動作が減っていくのがどんどん分かる。

そのままどんどん加速して障害物の間を縫うように走る。ラストスパートを駆け抜けて、道が開けたら終了だ。

目の前に立つのは先生の住む小屋…ではなく水柱邸。再現しようとしたがさすがに狭すぎるとこんのすけに怒られた。

「お疲れ様です審神者様!前回の記録より2分タイムが縮まっておりますよ!」

「そうか」

ストップウォッチも出来るとかハイテクだな…最近陸上部の選手の気持ちがわかるようになった気がする。

こんのすけが運んできた(頭に乗せて)タオルで軽く汗を拭い、次は傍に置いていた刀を手に取る。
光を浴びて青く光る刀身が特徴的なそれは説明するまでもなく俺の使っていた日輪刀だ。


思い出すのは初日、全てやるべきことを終えて一息ついた頃…

刀、槍、武器を作ってくれるとは聞いていたが、さすがに日輪刀はできないだろうと思っていた。まあ、言い方を変えれば小さな刀鍛冶…妖精?をなめていたことになる。
それが彼らのプライドに突き刺さり、寝て起きたら朝にはこれが出来ていたというわけだ。

汗を流し、やってやったぜとばかりにサムズアップする彼らには足を向けて眠れない。
隠れ里に住んでいた彼らも仕事にプライドを持っていたし、鍛冶師というのはそういう生き物なのかもしれない。

普通の玉鋼で日輪刀を打つなんてどうなってるんだ…?
初めての事例だったらしくこんのすけが政府に報告に走ったのも記憶に新しい。

刀を振り上げて、真っ直ぐに振り下ろす。
その素振りを何度も何度も繰り返していく。

審神者就任一週間→←審神者就任一日目 後その3



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ふわな - あの某掲示板感が面白いです!更新待ってます! (2022年8月12日 15時) (レス) @page8 id: 71a4ce2144 (このIDを非表示/違反報告)
- 続きを寒いなか正座で待機中 『フクフクフク……………どこ?』 (2021年2月6日 22時) (レス) id: b89caa16cb (このIDを非表示/違反報告)
めがね - つ・・・続きを・・・O( ° O ° O) (2021年1月23日 22時) (レス) id: af4084f8cb (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー大好き!!(プロフ) - 続きがとても気になります!!更新頑張ってください!! (2020年10月11日 23時) (レス) id: 2d39102061 (このIDを非表示/違反報告)
燐華(プロフ) - 更新ありがとうございます!これからも頑張ってください! (2020年7月12日 14時) (レス) id: 0be41e7afe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:トイプードル | 作成日時:2019年9月24日 11時

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