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18.ぶつかった相手 ページ20

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それからまたしばらくの時間が経つと、私の体は元通りに回復して、今までのように不自由なく生活を送ることが出来るようになっていた。








「これで治療は終わりですよ。お疲れ様でした」

「しのぶさん、本当にありがとうございました」

「いえ…Aさんと仲良くなれて、私も嬉しかったです。Aさんのおかげで屋敷もとてもにぎやかでしたし」








しのぶさんは優しく笑うと、お守りにと手作りの藤の香り袋を渡してくれた。








「…日が暮れる前には出ていこうと思います」

「そうですか…日が出てる時間なら、皆いると思うのでゆっくり過ごしてくださいね」








しのぶさんにもう一度お礼を言って診察室を出ると、廊下の曲がり角で誰かとぶつかってしまった。







「わっ…」

「おっと、わ、悪ぃ!」







目の前にいたのは、頬に大きな傷跡がある、変わった髪型の男の子。







「前を見ていなくて…私こそすみません。お怪我はないですか?」







声をかけると、その子は目を逸らして顔を赤くさせてしまった。







「あの、」

「?」







僅かな沈黙の後、その子は口を開いた。







「兄貴が…お前を気にかけてるって、風の噂で聞いたから」

「お兄さん…?」

「…不死川」

「もしかして、玄弥さん?前に一度、不死川さんが話してくれたのよ」

「……」









玄弥さんは顔を曇らせて、頬をかいた。










「兄貴には幸せになって欲しいと思ってんだ。俺、ひでぇこと言ったし、すげぇ苦労もかけさせちまったから…嫌いなヤツにこんなこと言われたくもないだろうけどさ」

「そんなこと…」










不死川さんから詳しく玄弥くんのことや今の関係性を聞いたことはない。











だけど、弟がいるって言っていた時の不死川さんの顔はとても優しかったことを覚えてる。











「俺もう行かないといけねぇから…あ!俺と話したこと、絶対兄ちゃんに言うなよ!」











そう言って、私が声をかける前に走ってどこかへ行ってしまった。










呆然としていると、カナヲさんとすみちゃんたちがやってきて、生け花を教えて欲しいと私を囲んだ。









花の生け方を教えてあげて、その後はアオイさんが作ってくれたご飯を炭治郎さんたちと食べて、皆と縁側でお喋りをした。









そうしていると、あっというまに時間は経って、もうすぐ日が暮れる時間。








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玲羅(プロフ) - すごく面白いです!体調に気をつけて、更新頑張ってください! (4月19日 11時) (レス) id: cb3a3c8e5d (このIDを非表示/違反報告)
萌娜(プロフ) - かるぱすさん» コメントありがとうございます^^そう言っていただけると本当に嬉しいです…!もう少しで完結予定なので、最後までよろしくお願いします♡ (4月3日 11時) (レス) id: 8beddeaf96 (このIDを非表示/違反報告)
かるぱす - 初コメ失礼します!この作品すごく面白いです!更新待ってます! (3月31日 0時) (レス) @page22 id: 11d8e78453 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:萌娜 | 作成日時:2024年2月29日 17時

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