あの子が死んだ：竈門炭治郎○(リクエスト) ページ12
『げほっ…！』
「A！！」
Aの脚が、錆兎達を殺した鬼に引き千切られた。脚から大量の血が溢れ、そのままAの身体は地面に打ち付けられる。
俺は、その光景を黙って見ているだけだった。
『たんじ、ろ……。』
Aの声を聞いて、まずこの手鬼を倒さなければと俺は動いた。
迫り来る鬼の拳に自分の額をぶつけ、その反動で回転するようにした。鬼の腕の上を走り、鬼の間合いに入る。
隙の糸が見え、呼吸を発動すると同時に剣を鬼の頸に向けて振るう。
鬼の身体が崩れ始めた時、鬼が手を差し出すように俺の方に突き出していた。鬼からは、とても悲しい匂いがする。
ギュッ、と鬼の手を握った。
俺の好きな子の脚を引き千切った鬼だけど、錆兎や真菰を殺した鬼だけど、それでも、こんな悲しい匂いをしてるのに冷たい目で見る事なんて出来ない。
錆兎、真菰、勝ったよ。もう安心していいよ。
亡くなった彼らに、心の中で言葉をかける。
『ゴホッゴホッ…！』
「A！！」
急いでAに駆け寄り、引き千切られた両脚に自分が予備で懐にしまっておいた包帯を取り出す。包帯を巻こうとしたが、それはAによって止められた。
「A！早く包帯を巻いて止血しないと……！」
『……しなくて、いいよ。』
「なんで…！」
『もう、私は死ぬ。……両脚引き千切られたのが不運だったよ。おかげで…っ、大量出血だ。』
「なっ……！」
__________嘘だ。
Aが死ぬなんて、嘘に決まってる。昔からずっと俺の隣で、俺や禰豆子達を支えてくれてたのはAだった。
『……ねえ炭治郎。これからも頑張ってよ？私達の分までさ。…禰豆子を人に戻して、炭治郎が年老いて死んじゃったらまた……会ってあげるから。』
「A……。」
『……炭治郎のこと、だいすき、だ……よ…。』
「……おれも、Aこと大好きだよ。……っ、ずっと、大好きでいるから……だから！」
__________Aも、ずっと俺の隣で笑っていてくれ。
「あの子が死んだ」
炭治郎編END
＊＊＊＊＊
next>「あの子が死んだ」錆兎編
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 600人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おはぎ - リクです！玄弥で、Rギリギリをお願いします！ (2019年12月23日 23時) (
レス) id: 459b36b53c (このIDを非表示/違反報告)
孤爪実弥 - リクエストです！柱で吸血鬼Rギリギリをお願いします！ (2019年11月4日 0時) (レス) id: cbfdcf06cf (このIDを非表示/違反報告)
かめれおん - アナウンサーしのぶさん・・・想像したら吹いた( ^o^)更新頑張ってください！ (2019年10月31日 21時) (レス) id: 7384021fe4 (このIDを非表示/違反報告)
ユユユ(プロフ) - リクエストです童磨のヤンデレが見たいです (2019年10月31日 0時) (レス) id: a9b89eb13a (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - リクエストです！黒死牟と緑壱の溺愛見たいです！ (2019年10月26日 10時) (レス) id: 9094ec668b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：むうた | 作成日時：2019年6月20日 23時
