【鬼滅の刃】人斬り少女と蜘蛛の鬼 弐

75、胡蝶しのぶ 弍 ページ31

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確か柱合会議でお館様が私のことを信頼できるまで私を監視すると言っていた。恐らく私が鬼の仲間で尚且つ例の人斬りじゃないかと疑ってのことだろう。


つまり、だ。私が鬼の仲間で人斬りだと疑われているなら監視はそれなりの手練れが担当するだろう。
まあ事情を知ってる奴の方が適任だろうから恐らくあそこにいた奴ら、即ち柱が私の監視を担当すると考えた方が妥当だろう。

ただでさえ私のことを警戒している柱が監視するんだ。隙を見て逃げ出すのは容易じゃないだろう。
捕まったらそれこそもう誤魔化しきれない。
それに累がどこにいるかもまだ分からないのに逃げ出すのはリスクが高すぎる。


つまり逃げるのならお館様や柱達を信頼させて監視の目がなくなったところを逃げ出すしかない。

面倒くさいが仕方ない。これもここから逃げるためだ。その間に累の情報もここで調べればいいしね。

とりあえず逃げれるまでは当分こいつらとは仲良くした方が良さそうだな。





「…信じてくださりありがとうございます。これから鬼殺隊の為に精一杯頑張りますのでよろしくお願いします。」





とにっこり貼り付けた笑顔で言えばしのぶさんも同じく貼り付けた笑みで「こちらこそよろしくお願いしますね。」と言った。





「でもしばらくは絶対安静ですよ。かなり酷い怪我だったんですから。それと鬼舞辻の情報もその傷が治ってからでいいとお館様は仰っていたので今は傷を治すことに専念してくださいね。」


「はい、お気遣いありがとうございます」




では、と部屋を出て行ったしのぶさん。
しのぶさんが部屋から出て行ったのを確認してから私は思いっきりため息を吐いた。





「はあ〜〜疲れた……」




ここ数日の間で色々ありすぎて疲れちゃったな…。
本当は寝てる場合じゃないんだけど身体が動かなければ行動もできないし…しのぶさんの言う通りしばらくは傷を治すのに専念した方が良さそうだ。









「……累に、会いたいな………」




ポツリと呟いた独り言は誰に聞こえる訳でもなく部屋に虚しく響く。

隣にいつもある温もりがないのに少し寂しさを感じながら私は眠りについた。


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