【鬼滅の刃】人斬り少女と蜘蛛の鬼 弐

72、人斬りは笑う 参 ページ28

※引き続き雰囲気で読んでください。そして夢主ちゃんがゲスいので注意




「じゃあなんで十二鬼月の鬼は殺さなかった？」





南無阿弥陀仏とかかれた謎の羽織を着た男が私に問いかける。





「先ほどもいった通り私は彼に助けられたからです。隙を突かれて鬼に殺されそうになった時、彼が助けてくれました。その日から彼には恩を感じているからです。」


「お前のその作り話なんて信用できる訳ないだろォ」





傷だらけの男が私を睨みながらそう言い捨てた。





「いいですよ、信用できないのなら信用しなくて。
でも私は本当に人斬りじゃありません。
鬼を殺したことはあっても人を殺したことはありません。

もし信じていただけるのでしたら私は必ずや鬼殺隊の役に立つことを約束しましょう。」




なーんて



嘘、嘘、嘘。ぜーんぶ嘘！


傷だらけの男が言ってた通り全部作り話。

鬼殺隊の役に立つつもりなんて毛頭ないし人を殺したことがないとか自分で言ってて笑える。
もう人なんて何人殺したかも分からないのにね。





「誰が貴様を鬼殺隊に入れるか。お前はここで死ね」





蛇男が私に殺気を放ちながらそう吐き捨てた。


まあそう簡単にはいかないよねえ。
でも黙って殺される私ではない。
こんな窮地何度も乗り越えてきている。


さあ私の嘘で馬鹿みたいに踊ってみせてよ、鬼狩りさん。





「どうぞ？信じられないのなら皆さんの手で殺してくださいな？私は本当のことしか言っていないのに信じていただけないのなら仕方ありませんし…。




でも、きっと私のことを殺したら後悔しますよ」



「…何？どういうことだ」


「私は、鬼舞辻無惨とその仲間の情報を知っています。…もし私のことを信じてくださるのならその情報をお教えしましょう」


「……？！」





周りが騒然とする。

あは、食いついた食いついた。
さっき炭治郎が無惨の名前を出した時すごい食いつきようだったもんねえ。


実際無惨の情報なんて知らない。精々外見の特徴くらいだ。それなら会ったことのある炭治郎だって知ってるだろうし。
仲間の情報だってそんなに知らない。
累のことは知ってるけどそれだけは死んでも言わない。

まあ私が知ってることはぶっちゃけ全然ないんだけどね。


所詮全部嘘だ。
私の嘘に踊らされてるこいつらを見るのが楽しいだけ。



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