48、人間団子 ページ3
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「人間三色団子かんせーい!」
「馬鹿なの?」
私達は今、鬼殺隊撲滅の為に那田蜘蛛山を駆け回っていた。
いつのまにこんなに湧いてたのか鬼殺隊が森の至るところにいたので次々に斬っていく。
そして鬼殺隊達の目玉をくり抜いて串にさした人間三色団子を作って累に見せたら冷たい目線と鋭いツッコミを頂きました。どうもありがとうございます。
まあそれは置いといて……そろそろずっとこっちを見ている視線がウザいなあ。
「ねえ、そこに隠れてる君。いい加減でてきな…よっ」
近くの茂みに向かって落ちてた刀をぶん投げる。
そしたら案の定ずっとこちらを隠れて見ていた鬼殺隊の隊員が転がり出てきた。
「ひぃっ…た、助けてください……!命だけは…!」
「あはは!助けてくださいだって!面白い冗談だねえ。でも私は仲間が戦ってる中、仲間を見捨ててずっと隠れてた君みたいなクズ大好きだよ。まあ嘘だけどね」
仮にも人を鬼から守る鬼殺隊がこんな小娘一人に命乞いだなんて笑える。
助かりたいが為に聞いてもない仲間の情報をベラベラ喋ってるこいつはもう救いようもない。
愚かで、醜くて、汚い、これが人間の本性だ。
鬼となんら変わりない。
鼻水涎を垂らして命乞いをする様は実に____
「滑稽だなぁ」
刀を振るって最後の一人を殺した。
恐らく私達の近くにいる鬼殺隊はこいつで最後だろう。
「あと残りは…入り口付近にいる母さんの所にいる奴らで最後だね」
「じゃあママのとこいく?」
「いや、Aは父さんと兄さんの様子を見てきて。僕は母さんと姉さんの様子を見に行くから」
「りょうかーい」
二人で手分けした方が早いからここは素直に累の指示に従うことにする。
本当は累について行きたいけど我慢我慢。
「累、何かあったらすぐ私のこと呼んでね。私が累を守ってあげるから!」
「へえ、僕より弱いAが守ってくれるなんて頼もしいなあ」
「はい、それはもう時効ですー。今は私の方が強いから」
「じゃあ僕と戦ってみる?」
「いや遠慮しときマス」
「……ぷっ」
「ふふ…」
二人で顔を見合わせて笑った。
こんな幸せがもうすぐで終わりを告げようとしてるなんて知らずに。
「じゃあ気をつけてね、累」
「Aもね」
そう言って私達は笑って別れた。
後で累と離れたのを後悔することになるなんて、この時の私はまだ知らなかったんだ。
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たぴ(プロフ) - こたつみかんさん» とても嬉しい感想ありがとうございます…!大好きと言ってもらえて嬉しすぎて号泣してます(泣)これからも頑張ります〜! (2020年2月13日 17時) (レス) id: 8bf0134465 (このIDを非表示/違反報告)
こたつみかん(プロフ) - 最新話感動しました…!累くんに夢主ちゃん…本当に良かった…( ;∀;)この作品とても大好きです!いつも応援してます! (2020年2月12日 21時) (レス) id: 9818a33cdd (このIDを非表示/違反報告)
たぴ(プロフ) - 瑠衣さん» わあん嬉しい感想ありがとうございます!夢主ちゃん可愛いて言ってもらえて嬉しいです…!(泣)更新頑張ります〜!! (2020年1月31日 20時) (レス) id: 8bf0134465 (このIDを非表示/違反報告)
瑠衣(プロフ) - 夢主かわいい!!すっごく面白い!更新頑張れ!! (2020年1月30日 20時) (レス) id: 343b8fe714 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ(プロフ) - 香恋さん» 感想とても嬉しいです…!!(号泣)わああん更新すごく頑張れます!ありがとうございます!! (2020年1月26日 21時) (レス) id: 8bf0134465 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たぴ | 作成日時:2019年10月21日 19時