【鬼滅の刃】人斬り少女と蜘蛛の鬼 弐

64、柱合会議 弐 ページ20

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「かっ……」



蛇男に強く抑えられ息ができなくて藻搔いてる炭治郎。それに追い打ちをかけるように傷だらけの男は炭治郎の妹が入っている木箱を刀で刺した。何度も何度も。


うわあえぐいわー。
さっきお館様は炭治郎の妹は人を襲ったことがないと話していた。
人を襲ったことがない鬼に対してまでこの仕打ち。

ほんと鬼とやってることは変わらない。なのに自分達は正義だと信じて疑わないこういう奴らは大嫌いだ。



まあ私には関係ないからどうでもいいんだけど。


……どうでもいいんだけど、ね。



なぜかもしこれが私と累が同じ立場だったらとか考えてしまう。
なぜだかあの兄弟と自分達を重ねてしまうのだ。
だからあの時もあの半々羽織男を殺し損ねた。



木箱から出てきた炭治郎の妹は今にも傷だらけの男に襲い掛かりそうだ。
ここで襲いかかったらこの兄弟はこいつらに殺されるのだろう。

炭治郎が一声掛けてあげれば、炭治郎の妹は理性を保てるかもしれない。

隣の炭治郎は蛇男に強く押さえつけられてる。それにも関わらず呼吸を使って抜け出そうとしている。
隣の女の人が血管が破裂すると注意しているのも効く耳持たずだ。



そうだよね、家族の命がかかってるんだもん。見てるだけなんてできないよね。




………はあ、本当私っていつからこんなお人好しになったんだろうか。

まあ鼓屋敷では一応世話になったし。





「……これで借りはチャラだからね」





一言そう呟いて。手首の関節を外し縄を解く。

そのまま炭治郎の身体を押さえている蛇男の顎を突き上げるように掌底打ちした。



「グ…ッ」


「……ッ」




無理して動いたので身体に激痛が走り私はそのまま地面に倒れた。


まさか私が攻撃してくると思わなかったようでまともに攻撃を食らった蛇男は後ろによろけた。


その隙に炭治郎は妹の元へ近づいて妹の名前を叫んだ。
そのおかげで炭治郎の妹、禰豆子はなんとか傷だらけの男を襲わずに済んだようだ。


良かった良かったと一安心したのも束の間、いきなり上から身体を強く押さえられた。





「いっった…ッ」


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