53、物語は終わりへと ページ8
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うそ……待って…蜘蛛母の気配が消えてる……?
なんで…?
もしかして鬼殺隊に殺られたの…?
蜘蛛母は決して弱くない。だって累の血を分けて貰ってるもの。
鬼殺隊の下っ端辺りしか来てないと思ってたけどもしかして上の階級の強い隊士でもいたのだろうか?
もし柱もいたとしたら……
「………っ累…!」
嫌な予感がする。大体こうゆう勘は当たるんだ。
累は弱くない。強いのは分かってる。
でも嫌な胸騒ぎが収まらない。
急いで累の気配を探る。
……いた。良かったまだ生きてる。
けど山に二つ、人間の強い気配を感じる。
恐らく柱だ。
累の元まで急いで走る。
その間に蜘蛛父、蜘蛛兄とどんどん気配が消えていく。
そして柱の一人が累に近づいていく気配を感じる。
嫌な汗が止まらない。
呼吸が乱れてくる。
累が負ける訳がない。分かっていても最悪の状況が頭を掠める。
もういやだ。
私はもう大切なものは失いたくないんだ。
命に代えても累を守るって決めたんだ…!
「いた…!」
累の後ろ姿が遠くから見えた。
そして累の前には半々羽織を着た男。
気配の強さからして柱だろう。
半々羽織の男が累の頸目掛けて刀を振った。
累は気づいてない。
「累……っ!」
「……?!A……!?」
背中に鋭い痛みが走る。
そのまま累を庇うように抱きしめたまま地面に倒れた。
自分でも驚いた。自分はこんなに早く走れたんだって。
これが火事場の馬鹿力てやつかあなんて呑気に考える。
「Aなんで…!」
「…る、い…大丈夫…?」
「僕よりもAだよ…!なんで僕なんか庇ったの?僕は鬼だから怪我しても大丈夫だってAも知ってるでしょ?」
「だって…っ私が庇わなきゃ累は頸を斬られてた……!私は…私は自分はどうなっても構わない…!だから…っ累には生きてて欲しいの……!」
「…っ僕だって……「なぜ人間が鬼の味方をしている?」
累の言いかけた言葉は半々羽織男の声にかき消された。
男に刀を向けられる。
それを累が私を守るように前に立ちはだかった。
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たぴ(プロフ) - こたつみかんさん» とても嬉しい感想ありがとうございます…!大好きと言ってもらえて嬉しすぎて号泣してます(泣)これからも頑張ります〜! (2020年2月13日 17時) (レス) id: 8bf0134465 (このIDを非表示/違反報告)
こたつみかん(プロフ) - 最新話感動しました…!累くんに夢主ちゃん…本当に良かった…( ;∀;)この作品とても大好きです!いつも応援してます! (2020年2月12日 21時) (レス) id: 9818a33cdd (このIDを非表示/違反報告)
たぴ(プロフ) - 瑠衣さん» わあん嬉しい感想ありがとうございます!夢主ちゃん可愛いて言ってもらえて嬉しいです…!(泣)更新頑張ります〜!! (2020年1月31日 20時) (レス) id: 8bf0134465 (このIDを非表示/違反報告)
瑠衣(プロフ) - 夢主かわいい!!すっごく面白い!更新頑張れ!! (2020年1月30日 20時) (レス) id: 343b8fe714 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ(プロフ) - 香恋さん» 感想とても嬉しいです…!!(号泣)わああん更新すごく頑張れます!ありがとうございます!! (2020年1月26日 21時) (レス) id: 8bf0134465 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たぴ | 作成日時:2019年10月21日 19時