【鬼滅の刃】人斬り少女と蜘蛛の鬼

36、過去 弐 ページ38

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「この村にもうすぐ鬼が来る！森に行った奴が鬼に言われたんだ！生贄を渡せば村の奴らは襲わないと言っていた！この村の為にもお前の妹をだせ！」

「なんで生贄に渡すのが俺の妹なんだ！」


「それは…


お前の妹が呪われてるからに決まってるだろ！」





呪われてる…。


そうこの村では代々、朱い瞳の子供が生まれると災いが起こると言われていた。

私の死んだ両親やお兄ちゃんは綺麗な青い瞳だったのに私だけ瞳の色が違ったのだ。でもお父さんもお母さんもお兄ちゃんも私のことはすごく大切にしてくれた。

けど村の人達は私のことを忌み嫌っていた。お前がいると災いが起ると、嫌がらせも散々された。


でも、家族がいたから私は村の人達に何を言われようと、されようと我慢できたんだ。





「いい加減にしろ！！妹は呪われてなんかない！そんな理由で妹を渡す訳ないだろ！」

「チッ…お前もしかして鬼の仲間だな！」

「そうだ…！こいつも鬼の仲間に違いない！殺せ！」

「何言って…っ…ぐッ」




村人達はお兄ちゃんを取り囲み一斉に殴り始めた。
私は居ても立っても居られず急いでお兄ちゃんの元まで走った。




「やめて！お兄ちゃんに乱暴しないで！」

「A…！でてくるな！逃げろ！」




お兄ちゃんが私に向かって叫んだ。しかしお兄ちゃんの元に行く前に村の人に腕を掴まれた。




「痛い！離して！」

「妹をはな……！…ガハッッ」

「お兄ちゃん…！！」




喋りかけたお兄ちゃんを村の人達は近くにあった棒で殴りつけた。
大人の力に子供が敵うわけもなく、腕を掴まれてお兄ちゃんに駆け寄ることもできない。

大の大人がお兄ちゃんを寄って集って殴っていく。


お兄ちゃんの悲鳴が聞こえる。

骨の折れる音が聞こえる。

嫌な音がいくつも聞こえる。

目の前でお兄ちゃんがどんどん壊されていく。



やめて


やめて


やめてやめて

やめてやめてやめてやめてやめてやめて
やめてやめてやめてやめてやめてやめて！！！！！！！！



「やめてえええぇぇええええ」



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