【鬼滅の刃】人斬り少女と蜘蛛の鬼

24、苛立ち ページ25

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「あームカつく」



ガンっと近くに落ちてる死体を蹴り飛ばす。


何人斬っても斬ってもこのイライラが消えない。

あんな鬼から逃げられて精々してるはずなのに心の中のモヤモヤが消えないのだ。


最後に見た累の傷ついた顔が忘れられない。

思ってもない酷いことを言ってしまった自覚はある。
でもさ、あんな言い方ないじゃん。累のバーカ。なにが素直で従順な妹がほしいだ、なにが代わりなんていくらでもいるだ、何様だよあいつは。
人の話もろくに聞かないで、勝手に自己完結させやがって。




「…ねえ、君はどう思う？」


「ひっ…な、にがですか？」

「えー質問を質問で返さないでほしいなあ。だからさ、このとーっても不愉快な気分、どうしたら消えると思う？」


「わ…わ…かりません……す、すいませんすいません」

「はあ、つまんな」




刀を一振りすれば生き絶えた女。


人間てなんて脆いんだろう。

あっけなさすぎて物足りない。いつもだったら満足できるのに満足できない。今はもっとこう切りごたえのある物を斬りたいなあ。



「聞きました？奥さん。隣の町に鬼がでたらしいですよ」




ふとそんな会話が聞こえた。

……そうだ、鬼なら頸さえ斬らなければ死なないしいくらでも斬れる。

鬼を斬ればこの心のモヤモヤも晴れるかもしれない。



「すいません、その話詳しく聞かせてくれませんか？」




※※※

次回から鼓屋敷編です！
やっと原作まできた…！

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