【鬼滅の刃】人斬り少女と蜘蛛の鬼

3、鬼ごっこ ページ3

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「見つけたわ」


日が昇る前に街へ行こうとした私の前に一人の鬼が立ちはだかっていた。白髪で白い着物に身を包んだ女の子の鬼。
なんだか見たことある姿だな…



「兄さんが貴方を探してるのよ。一緒に来てもらうわ」



兄さん？兄さんって誰？そもそも鬼に知り合いなんていない。恐らく勘違いだろう。



「誰かと勘違いしてませんか？」

「いいえ、あなたで間違いないわ。兄さんが言ってた特徴と似ているもの」




なんだ？私は指名手配されてるのか？
確かに街では指名手配されているけれど。でも鬼にまで指名手配されてるとは…。まあさすがに鬼も斬りすぎたかなあなんて思ってたら鬼が私の身体に糸を巻きつけてきた。

蜘蛛の糸のような、それでいて頑丈な糸。普通の人間だったら身動きすらとれないだろう。普通の人間だったらね。
鬼が私を連れて行こうとその糸を引っ張る。その拍子に少し肌が切れて、血が出た。




「痛…」





私、斬るのは好きだけど斬られるのは好きじゃないなあ



あーせっかくいい気分もぶち壊し。



「…ねえ、おにごっこしようよ」

「は？」


いきなりなにをいってるんだと怪訝そうにこちらを見る鬼なんて気にもせず笑顔で言葉を続ける。



「私が鬼をやるから君は逃げてね」



相手の返答なんて関係ない。これは気まぐれの遊び。
捕えたらズタズタに切り裂いてあげる。


さあ、楽しい鬼ごっこを始めましょう


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