【鬼滅の刃】人斬り少女と蜘蛛の鬼

14、お兄ちゃん ページ14

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「そうだ、町へ行こう」

「だめ」

「即答かよ」



私は町に行って人を斬りたい。血が見たい。
正直もう限界なのだ。
ここにきて早数週間。身体ももうだいぶ治ってきている。ふらつくしまだ本調子ではないけど動けるから問題ない。



「だってA逃げるでしょ」



そう言ってジト目でこっちをみてくる累。まだ本調子じゃないし逃げたところで捕まるのは目に見えてるから逃げはしない。

私はただ純粋に人を斬りたいだけなのに…。でもそんなこといったらますます町に行かせてもらえなさそうなので言葉にはださない。



「私は累の妹なんだから逃げるわけないじゃん。ね？お願いお兄ちゃん」



精一杯の甘い声と上目使いで累におねだりすればそれを見た累が顔をおさえる。



「そのお兄ちゃんて言うのやめて」

「え？なんで？」

「いいから」



そんなこと言われても腑に落ちない。もしかしておねだり攻撃きいているのか？



「お兄ちゃん」

「やめて」

「ねえお兄ちゃんお願い」

「次それいったら殺す」

「お兄ちゃん…」



そうしょんぼり言えば大きなため息を吐いた累。



「はあ…分かった。その代わり僕から離れないでね」



よっしゃ、やっぱり累はお兄ちゃん攻撃に弱いんだな。これからいっぱい利用させてもらおーなんて邪な考えをしながら累と一緒に町へ向かった。



まさか町で私のことを探している上弦の鬼がいるとは知らずに呑気に鼻歌を歌いながら山を降りたのだった。


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