伍ノ型─戦闘 ページ5
「今日もいい娘が採れた
旨そうだなぁ…」
鬼はよだれを垂らし、娘の足を掴んだ
相当強く掴まれている為、足からはボタボタと血が流れる
「いやぁぁぁ!助けてぇぇぇ!誰か…」
「花の呼吸 伍ノ型 徒の芍薬」
花弁が舞う様な斬撃が娘を掴んでいた鬼の腕を斬る
「俺の腕がぁぁ!鬼狩りめぇ…」
許さない…許さない…
「若い女の子には、未来があるんだ
なのにお前は…絶対許さない」
「海人っ!後ろ!」
え?
後ろを振り抜くと、別の鬼が僕に向かって手を振り下ろしてきた
でも、もう避けきれない
あ、もう僕…死…
僕はもうダメだ、と目を閉じた
バッ
ビチャッ
「廉!?」
目を開けると、そこには血まみれの廉がいた
僕をかばって…
「お前…無防備…過ぎるんだよ…
うっ…」
「廉!ごめん!僕が見てなかったから…!」
「大丈夫だから…それより鬼を倒して…」
「わかった!」
………
鬼サイド
何なんだあいつ
たかが娘喰おうとしただけで怒り狂ってたぞ?
未来があるとかどうとかって…
そんなの俺たちには知ったこっちゃねえんだよ!
ぶっ殺してやる…
あいつは無防備だったから多分癸だ
だから爪で引っ掻いてやればすぐ倒せる…!
ブンッ
終わりだ!クソガキめ!
ガキンッ
は?こいつあんな弱そうだったのに受け止めやがった
くそっそれなら蹴りで…
あれ、足が動かない
こいつ…刀で攻撃を防ぐと同時に俺の足を踏んでやがる…
こうなったら…!
グサッ
「うっ…足が…」
足から刺を生やしてやった
これでこいつの足が1本つぶれたぞ…!
今なら殺れる…!
「炎の呼吸 壱の型 不知火」
ボテッ
え?
首を…切られた?
何で…?何でだ…?!
あの足を踏んづけてきたクソガキじゃない
じゃあ…
仲間が来たのか!?
つ、強すぎる…
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作者名:秋麗司 | 作成日時:2023年7月4日 18時