始まり 伍 ページ49
「杏寿郎くん、怪我はしてない?
大丈夫?」
「昨日は見張りに廻ったが、鬼には
出会わなかったから大丈夫だ。
Aは昨夜ちゃんと寝れたのか?」
「少し夜更かししちゃったけど
寝れたよ。」
「そうか、よかった。
服を着替えてくる。 腹が減ったな、
飯にしようか。」
「はいっ!」
朝ご飯の用意をすると
お盆におじさんの朝食を乗せて
千くんに部屋の前まで連れて行ってもらった。
「ありがと、先に食事の準備して
食べててね。」
心配そうな千くんに、そう言うと離れてもらった。
すぅーと深呼吸。
「失礼します。」声をかけた。
「何だ?」
「朝食をお待ちしました。」
「…。入れ。」
「失礼します。」
布団の中でこちらに背を向けている槇寿郎さん。
襖は閉めたままで、布団の周りには
お酒の瓶がたくさん転がっている。
「はじめまして。
牧野Aと申します。
ご挨拶が遅くなり、申し訳ございません。
数日前からこちらで」
「どうでもいい。
早く出て行け。」
「お食事はどこに置いてお」
「どこでもいい。
早く出て行け。」
ホントに人の話を聞いてくれない!
もぅ!!
「私は鬼殺隊になりたいと思っています。
杏寿郎さんに修行をつけてもらっています。」
あ、これは全部聴いてくれた。
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作者名:杏 | 作成日時:2020年12月25日 6時