水も滴る ページ22
洗い物をしている間に煉獄さんは
お風呂に入ったらしい。
兄上が出たら先にどうぞと
勧めてくれる千寿郎くんに
自分は最後でいいからとお断りした。
出たら声かけるので客間でお茶を
いただいていて下さいと言うと
客間を出て行った。
これからどうしよう…
虹林家が分かれば、この瞳を見てもらって
修行してもらえるかもしれない。
煉獄さんが無限列車で戦うまで
あとどれくらい?
今は物語のどの辺り?
「何を一人でブツブツ言っているのだ?」
部屋に人が入ってきた事も気づかない程
集中していた。
びっくりして顔を上げると
いつもの隊服ではなく、浴衣のような部屋着を
着た煉獄さんが立っていた。
髪がまだ少し濡れていて、お風呂上がりで
熱いのか胸元が少しはだけていて
筋肉質な胸板が見え隠れしている。
「れ、煉獄さん。」
色気が…私には強すぎて
恥ずかしくて慌てて俯いた。
煉獄さんは私が体調が優れないと思ったらしく
俯いた私の頬に手を添え
「ん? どうした? 体調が悪いのか?」と
顔を持ち上げた。
すぐ目の前に煉獄さんの胸と顔!
赤い瞳は心配そうに優しく揺らいでいる。
「顔が真っ赤じゃないか。
熱でもあるのか?」
「う、ううん! 熱はないです。
顔が赤いのは、あの…その…煉獄さんの
胸が…」
そう言われて煉獄さんは一歩下がると
「かたじけない! 今まで屋敷に女子が
いた事がなかったもので。
配慮が足りなかった。」
真っ赤な顔で慌てて胸元をしめてくれた。
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作者名:杏 | 作成日時:2020年12月25日 6時