【鬼滅の刃】貴方との幸せな未来にむけて (ページ11)

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よもや話が現実に　煉獄side ページ11

蝶屋敷に向かい、事の成り行きを胡蝶に伝えた。

診察をしてもらい、状態は落ち着いていると言う。

迷子かもしれない事、
目が覚めた時に説明できるよう
彼女の側にいると胡蝶に伝えた。

どれくらい経っただろうか。
彼女が動いた気配を感じた。

「目が覚めたか？！気分は悪くないか？」

「ひゃっ！」

ゆっくり布団から体を起こし
俺の方へ視線を向けた彼女。

「れ、煉獄さ…ん？」

「む？私を知っているのか？！
失礼だが、何処かで会った事があるだろうか？」

「えーーっ！！！」

突然、彼女は大きな声で叫んだ。

な、何事？！
突然大声で叫び、俺の顔を凝視している。

俺の顔をじっと見つめる彼女。

やはり肌は白く、先程抱きかかえた時は
大福のように柔らかかった。
大きな瞳は琥珀色で、瞳の中にまるで
虹を見ているような美しい不思議な瞳。
どことなく母上にも似た雰囲気がある。

「そんなに見つめられると照れるのだが。」

自分も彼女を凝視しているのは
分かっているが恥ずかしくてそう言った。

「あ！ごめんなさい。
今、今日って何日ですか？」

「今日は１２月２０日だ。記憶がないのか？
君、名前は？どこから来たのだ？」

「私はA。隣の街から来ました。
ここはどこですか？私はなぜここに？」

「うむ、A少女。
君は私が弟と街に買い物に出ている時に
目の前で突然倒れたのだ。
君がどこの人かも分からないし
倒れたからには医者にみせねばならぬと思い
胡蝶の家に運んだのだ。」

「胡蝶さん？」

「む？胡蝶を知っているのか？」

「知っていると言うか、勝手に知ってるだけで…」

「む！そう言えば名乗っていなかったな。
俺は煉獄杏寿郎。」

「鬼殺隊の炎柱…」
そういうと今にも涙が溢れそうだ。

「どうしたのだ？どこか痛いのか？
先程鬼殺隊と聞こえたが、俺を知っているのか？」

「生きてる…良かったです。」

生きている？どう言う事だ？

次の瞬間、彼女は俺の胸に抱きつき
大泣きしだしたのだ。