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「はあ、っ、は、っ、」
激しい動悸と呼吸が止まらない様子の炭治郎と義勇。
絵描きの鬼が完全に崩れ落ちた後。
2人は極限まで追い詰められていた。
幻想に包まれながら、襲いかかってくる血鬼術を避けるのに必死だった。少しでも鬼の持つ筆に触れたら終わりだった。
炭治郎は、義勇の声掛けにより間一髪で最初の攻撃を避けることが出来た。しかしその後は、追い詰められるばかりであった。2人とも、限界だった。
膝から崩れ落ちた炭治郎の足元に、1枚の紙が飛んできた。
朦朧とする意識の中、炭治郎はその紙を拾い上げた。
そこには、2人の男女の笑った姿が描かれていた。
左下には A の文字が。恐らく、先程の絵描きの鬼の名前だろうか。
描かれている男女は、どこかしら先程の鬼に雰囲気が似ているような気がした。
炭治郎は、その紙をそっと、鬼が崩れたところに置く。
そして、義勇を支えながら 部屋を後にした。
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ずっと、誰かの喜ぶ顔が見たかったんだ。
誰かの笑顔が見たかった。
両親の、笑顔が 好きだった。
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胡蝶有希(プロフ) - 完結おめでとうございます!!この作品大好きで、何度も読んでました!!また何かの作品でお会いできることを楽しみに待っております!!お疲れさまでした!!(^^) (6月7日 10時) (レス) @page25 id: 90be65bd07 (このIDを非表示/違反報告)
こけこっこー - 鬼滅と男主って最強じゃぁないっすか…しかも夢主超好み…更新待ってます!! (6月3日 22時) (レス) id: ad3ffaf6ef (このIDを非表示/違反報告)
ミチルンルン(プロフ) - 更新楽しみにしてます✨ (2023年4月29日 23時) (レス) @page10 id: 107ef6d634 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:成瀬 | 作成日時:2023年2月5日 18時